Nona Source

調達過程に真の革新をもたらすNona Sourceは、ヨーロッパの若手デザイナーやブランドに、競争力のある価格の高級生地やレザーを提供し、創造的なリユースを推進しています。

起業家精神を育むためのプログラムDARE「破壊 (Disrupt)、行動 (Act)、冒険 (Risk) して起業家 (Entrepreneur) になる」の一環として、4人のグループ社員によって開設されたNona Sourceは、LVMHの環境戦略の一部をなす原料調達の革新および循環経済の促進を目的としています。

素材の 調達 とデジタル変革などのエキスパートである彼らは、名高いメゾンであるLVMHのファッション&レザーグッズの在庫、いわば「眠れる森の美女(Sleeping Beauty)」のような存在であるデッドストックを再評価するための斬新なプラットフォームを考案しました。環境責任の精神に基づいて開設されたNona Sourceは、無駄のない調達を重視しています。在庫はフランスにあるため、商品の配送は現状ヨーロッパと英国に限定されています。

完全にデジタル化されたNona Sourceは、プロフェッショナルのための革新的なソリューションです。レースからレザーまで揃った素材、構成、重さ、カラー、モチーフなど、幅広い選択肢を提供する多彩で格調高いカタログは、オンラインでご覧いただけます。限定モチーフやロゴ入り生地のみ販売は行っておりません。すべての素材には品質チェックが行われ、再評価されます。商品ページでは、高画質の写真、質感を伝える動画、木製のマネキンを使用して落ち感やドレープを可視化するなど、非常に詳細な内容をご確認いただけます。販売している高級素材のカラーや感覚的な体験を極めて忠実に再現しているこのコンテンツを通して、プロフェッショナルはカットやサンプリングなしで、ロール、スキン、パネルなどを入手可能な数量に応じて購入することができます。

Nona Source は、LIFE 360 「LIFE: 環境に対するLVMHのイニシアティブ(LVMH Initiatives For the Environment)」プログラムを通じてLVMHによって展開された、環境戦略の柱の一つである循環経済プロジェクトの具体例です。創造性豊かで未来のファッションに向けてより高潔な信念を抱き続けるこのソリューションは、パルカの女神たちの一人から着想を得て名づけられました。ローマ神話には、人間の運命を見守る女神たちがいます :一番若いノーナが運命の糸を紡ぎ、デキマがそれを織り、モルタがそれを裁断するのです。Nona Sourceは、このようにして糸が決して途切れることなく、常に創造性の源となるように、素材の再評価を象徴しています。

メゾン/0

© Benjamin Benmoyal

芸術大学として世界的に知られるロンドンのセントラル・セント・マーチンズとラグジュアリー分野をけん引するLVMHは、2021年のアースデイに際し「メゾン/0 持続可能なラグジュアリーを目指して」を発表しました。このパートナーシップは多様なバックグラウンドを持つ人材とのコラボレーションを活用し、持続可能なより良い未来を創ることを目的としています。地球温暖化や生物多様性の保護といった問題をクリエイティブな教育を通じて若い学生たちに提起し、彼らのプロジェクトを支援していきます。

具体的には次の5つの柱を軸に、今後5年間をかけて多面的なアプローチが展開されます。

1. LVMH 奨学金: 環境問題に取り組むクリエイティブなアーティスト、デザイナー、メーカーを支援します。

2. LVMH LIFE 360 環境プログラムの研究開発: デザインの研究を通じて再生可能なラグジュアリーのプロトタイプを開発します。これは生物多様性、循環性、透明性に取り組むLVMHの環境戦略LIFE 360に沿って行われます。

3. 破壊的カリキュラム: 生物多様性へのフットプリントをテーマに次世代のクリエイティブ人材にインスピレーションを与え、教育します。再生可能な農業にフォーカスしたアクションプランも実行されます。

4. チャレンジ ファンド: LVMHとセントラル・セント・マーチンズの学生・卒業生との間に継続的な対話の場を設けます。環境問題への対策となる持続可能なイノベーションを取り入れた先駆的なアイデアの創出を目的としています。

5. 2つのメゾン/0 アワード: 環境にポジティブな影響をもたらすデザイン手法を取り入れた卒業制作プロジェクトには「グリーントレイル」が贈られます。さらに2021年より、アートプログラムを通じて自然を守るクリエイティブな活動を称える「ディス・アース・アワード」が実施されます。

 

 

LVMHとセントラル・セント・マーチンズの長きにわたるパートナーシップは新たなステージを迎えます。

2011年に始まったLVMHとセントラル・セント・マーチンズとのパートナーシップは、プロフェッショナルとアカデミックの世界をつなぐ数々のイニシアティブに取り組んできました。このコラボレーションは当初より、ラグジュアリー分野における持続可能性の追求を掲げ、未来の才能にインスピレーションを与えて教育することを目的としています。パートナーシップの初年度には、優れた学生に贈られるLVMH Grand Prix Scholarships (LVMHグランプリ奨学金) と呼ばれる5つの奨学金を創設。イベントやカンファレンスが開かれる大学構内の多目的スペースは、LVMHを称えて「LVMH レクチャーシアター」と名付けられました。

2017年には、新たなパートナーシップ「ラグジュアリーにおける持続可能性とイノベーション | 創造性の育成」を発表。若い才能の創造性を刺激し、彼らが環境危機に対するラグジュアリー分野のソリューションを生み出すことができるよう支援を行ってきました。

こうした理念から、メゾン/0始まりました。プロトタイプの“バージョン0”を思わせる名前は、ゼロからの革新とモデルの再考という目標を示しています。このイニシアティブは、持続可能なイノベーションにデザインが果たす大きな役割をさまざまな形で伝えていきます。

We Care For Models

この公式サイトは、ケリングとLVMHによるコミットメントを改めて表明するとともに、ファッションモデルに対して栄養士やコーチからの専門的なアドバイスを提案し、モデルが自らの専門性を積極的に追求できるようサポートします。

WeCareForModels.comでは、憲章によって始まった流れを推進して、責任、透明性、エンパワーメントを促進します。また、ケリングとLVMHの積極的なコミットメントを反映し、その価値観と相反する言動や慣例をなくしていくとともに、モデルたちの間で、こうした変化において自らが重要な役割を担っているという意識を高めていきます。

このイニシアティブは、2つのグループの傘下メゾンのCEOとクリエイティブ・ディレクターのほか、Elleマガジンといった業界利害関係者から強力なサポートを得ていますこの公式サイトは、主にファッションモデルのために作られたものですが、ファッション界と公共の両方に及ぶ、モデルの労働環境とウェルビーイングに貢献するすべての人々のためのものでもあります。

EllesVMH

「多様性は、補完的なスキルと財産の大きな源であり、LVMHとメゾンにとって重要な成功要素をもたらします。LVMHは素晴らしい人材プールを持っています。こうした野心を持つ女性や男性にキャリアアップの機会をもたらすことは、当グループが現在、そして将来直面する課題への対応に欠かせません。」LVMHグループ 人事・シナジー担当エグゼクティブ・バイスプレジデント シャンタル・ガンペルレ。

LVMHは、事業の現実を反映し、貴重なパフォーマンスの源を生み出すことで、多様なチームへのコミットメントを継続的に再確認しています。この多様性へのコミットメントが、2007年のEllesVMH イニシアティブ創設につながりました。

グループのジェンダー平等イニシアティブであるEllesVMHで、LVMHは、さまざまな行動を通じて、女性の職能開発を促進します。

人材採用、トレーニング、賃金平等、キャリア評価面談、産休または父親の育児休暇など、真のジェンダーダイバーシティを促進する当グループの役員およびHRポリシーの積極的な関与に加えて、行動における3つの柱に取り組んでいます。

平等
50%の女性が、2025年までにグループの要職に就任

公平
全世界における給与の公平性の確保と監視

伝承
世界中に広がるEllesVMH ネットワーク全体のパワーを活用

こうした野心的な目標は、さまざまなイニシアティブを通してジェンダー平等を促進する具体的な成果を挙げており、LVMHにおける重要ポストに就く女性の数は、2007年以降、23%から46%に上昇しました。さらに、エグゼクティブやマネージャーの65%は女性であり、18名の女性がCEOに就任しています。

ジェンダー平等を促進するため、LVMHは、トレーニング、コーチング、メンタリングなど、グループレベルでイニシアティブを展開しています。給与の公平性は、エコシステム全体を対象とする年次監査を通じて監視されています。地域のネットワークは、LVMHの人材がそれぞれの体験を共有し、互いの成長をサポートし、各マーケットの特性に合わせた地域イベントやイニシアティブに参加する機会を提供します。各メゾンでは、文化、価値観、戦略的優先順位に合ったアクションの導入も行っています。これらは毎年、6つの報告カテゴリーを対象とするD&Iイニシアティブのグループ内部の指標であるInclusion Indexを通じて報告されます:ジェンダー平等、LGBTI+インクルージョン、障がい者インクルージョン、出自(国・社会)、世代、包括的文化。

LVMHの人材は、グループの社内プラットフォームであるEllesVMH.comにアクセスし、インスピレーションを与えるキャリアストーリー、プロの専門家によるコーチングのヒント、自己啓発ツールを活用することができます。EllesVMH.comには、女性のキャリアを支援し、関係部門、メゾン、そして世界中のあらゆる才能を結ぶグループのデジタルメンタープログラムであるEllesVMH Collectiveも含まれています。

2023年、50人以上を雇用するフランスのLVMH合同企業の成果に基づき、グループはジェンダー平等指数スコアにおいて93.3/100を達成しました。グループは、フランス政府によるジェンダー平等指数を用いて、男性社員と女性社員の間にある給与の不平等を評価しています。このスコアは、賃金格差、昇給格差、昇進格差、産休から復職して昇給した社員の割合、給与の高い上位10職種に占める女性の数という5つの基準に基づいています。

LVMHは国連の「女性のエンパワーメント原則 (WEP)」に署名しています。

新型コロナウイルス感染症(Covid-19)との闘い

消毒用アルコールジェルの製造

LVMHグループは衛生当局をサポートするため、大規模なアクションを展開しました。パフューム&コスメティックメゾンの製造部門を、消毒用アルコールジェルの大量生産のために動員したのです。

こうして、パルファン・クリスチャン・ディオール、ゲラン、そしてパルファム ジバンシイは、自社の製造ラインを消毒用アルコールジェルの大量生産用へと切り替え、医療施設、公共団体、協会や大規模な組織(警視庁、エールフランス航空、大型スーパー…)などに無料で配布しました。

マスク、白衣の製作

フランスおよび世界中で直面した医療資材不足に対し、人々は、感染症拡大と闘う支援活動にいち早く参加したいという意欲を抱きました。グループメゾンは、ボランティアを前提として、この連帯支援の高まりを実行に移しました。

ルイ・ヴィトンは、行政が承認した非サージカルマスクの製造を、フランス国内の複数のアトリエにて行いました。マルサおよびサン・ドナ(ドローム県)、コンデ(アンドル県)、サン・プルサン(アリエ県)、デュセ(マンシュ県)、サント・フロランス(ヴァンデ県)にある計12カ所のアトリエを動員し、300名を超えるレザー職人がマスク製造に参加しました。

メゾン・ディオールからは、通常はベビー ディオールの衣料品を製作している、ブルターニュ地方ルドンに位置するアトリエが参加しました。ボランティアを前提として、ウイルス感染症の拡大を抑えるために不可欠なプロテクション用品が、メゾンの職人たちの手によって製造されました。

これらのマスクは立場の弱い人々に優先して配布された他、国の生活を守るために必要不可欠な分野で働く人々(スーパーのレジ係、食料品店、行政職員など)へと届けられました。

同様に、パリにあるルイ・ヴィトンのアトリエでは、AP-HP(パリ公立病院連合)の医療スタッフのための防護用ガウンが製作されました。

地元の団体をサポート

モエ ヘネシーもまた、メゾンの力を結集してパンデミックに立ち向かいました。関連企業、および生産拠点の強固な国際的ネットワークを誇るLVMHグループのワイン&スピリッツ部門は、その世界中の拠点において、地域の病院や医療施設をサポートしました。

数多くのイニシアティブの中でも、モエ・エ・シャンドンは、オーバン・モエ総合病院へのサポートを行いました。必要不可欠な資材(消毒用アルコールジェル、手袋、防護用メガネなど)を送付し、毎朝朝食を届けた他、院内の掃除と消毒業務の一部を、メゾンの清掃業者が請け負いました。また同メゾンは、ピエリィに位置する収穫期の季節労働者用施設を、医療従事者の休憩の場として使用できるよう開放しました。

LVMH ハートファンド

世界80カ国以上で働く15万人のグループ社員に開かれた、このグローバルな支援プログラムの目的は、危機的な生活状況や日常の問題への対処をサポートすることです。同ファンドには初期予算として3000万ユーロを投入。誰でも利用できる匿名・機密保持を約束するサポートホットラインが設置されます。

LVMHは、雇用主として社員がそれぞれの能力を発揮できる安全な職場環境を提供することがグループの責任であると考えています。LVMH ハートファンドの設立によって、LVMHは人生の最も困難な時期にある社員に支援を提供します。同ファンドは、エンゲージメント、個々人への思いやり、積極的な社会貢献への意欲といった、グループおよびグループ社員のコミットメントを、新たな形で体現しています。

健康&安全憲章

そのため、グループでは社員へのリスペクトと、企業責任に対するより高い基準を設けることにより、職場における健康・安全・快適さをより高いレベルで満たすことを目指し取り組んでいます。この信念により、「アクシデント・ゼロ」というカルチャーをあらゆる企業活動において根付かせていくため、包括的なアプローチを設定するに至りました。

このアプローチは5つの柱で構築されています:

1. 健康&安全面での課題を明らかにする。リスク評価は、効果的で永続的なあらゆるアプローチの基本です。問題を未然に防ぎ、様々な状況で適切な行動が取れるよう、職場での健康・安全・快適さにおける優先順位を明確にします。

2. 健康&安全面を保証するためのアクションプランを練る。特定のリスクに対応するためには、予防(目的とアクションプラン)、分析、そして修正(事故分析、監視、プランの見直し、継続的な改良)を含めたロードマップを描くことが重要です。男女を問わず社員ひとりひとりの職場での快適さも考慮されなければなりません。

3. 健康&安全確保のためのアプローチを管理する。各メゾンの経営委員会もまた、職場と同様に、健康と安全の側面を踏まえた上で、経営方針の策定や決断を下します。委員会のメンバーはストラテジーの見直しの際にも、これらの点について議論します。

4. 健康&安全を目指すアプローチに社員ひとりひとりが取り組む。LVMHグループの全社員は、役職レベルに関係なくトレーニングを受け、行動・姿勢・職業活動・業務上の取引などあらゆる場面においてこの課題を考慮に入れます。

5. 永続的なエコシステム構築を目指し、守るべきカルチャーを維持する。各メゾンでは、様々なステークホルダーを動員し、健康・安全・快適さの向上を図っています。グループレベルでは、複数の専門家が定期的に集まり、憲章の実施状況をフォローします。

 

Signature of the health and safety charter by the members of the LVMH Executive Committee on the occasion of the World Day for Safety and Health at Work, April 28, 2021

Chantal Gaemperle (EVP Human Resources and Synergies, LVMH)
& Antonio Belloni (Group Managing Director, LVMH)
© Gabriel de la Chapelle

LIVE

適性を引き出す

LIVE (L’Institut des Vocations pour l’Emploi)では、これまで就業経験に恵まれなかった人々のために考案された独自のプログラムを用意しました。LIVEは、新しい未来を構築しようという意欲的な人々が、それぞれの才能を開花させるチャンスを提供します。

LIVEのカリキュラムでは、受講者たちが既に身に付けている能力を高めると同時に新たな知識の習得を促し、自分自身の可能性と成長に自信を取り戻せるようにサポートしていきます。

LIVEで行っているのは、参加者ひとりひとりの能力と希望に沿ったキャリアプランを導き出すための包括的なワークです。

また、LIVEという素晴らしい環境において、さまざまなチャンスが存在することを知り、知識を深めネットワークを広げることで、自分自身の成功に近付くための環境作りが可能です。

LIVEの原点

本人の望みであったか否かに関わらず、キャリアに空白ができてしまうと、再び就職口を探すのは容易なことではありません。また自分だけの力で乗り越えることも困難です。

この課題に取り組むため、ブリジット・マクロン夫人は、オリヴィエ・テオフィル、LIVEの教育運営委員会、そしてLVMHグループからの支援を受け、LIVE (L’Institut des Vocations pour l’Emploi)というアソシエーション創設に乗り出したのです。

LIVEのキャンパス

12か月以上の期間、就労していなかった、あるいは職業訓練等を受けていなかった25歳以上の方々を対象に(最低所得保障給付の受給資格の有無に関わらず)、適性の開発、キャリアプラン構築、就業・起業の支援、職業訓練受講などの機会を与えることを目指しています。

受講資格 

LIVE(L’Institut des Vocations pour l’Emploi)でのプログラムを受講できるのは、年齢が25歳以上であることの他に、就労願望があり、キャリアプランをもとに成長していきたいという意欲があること。長期間にわたる失業期間を経て、順調な社会復帰を望んでいること。

前期中等教育第3学年までの義務教育(フランス式)を受けていること。

安定した職業に就いていなかった、または職業訓練を受けていない期間が12カ月以上続いていること。

アソシエーション(非営利団体)活動、あるいは社会福祉活動としての就労支援グループからの紹介であること、を条件としています。

サポート体制 

LIVE(L’Institut des Vocations pour l’Emploi)のキャンパスで提供されるサポートプログラムは、独自の教育運営委員会によって考案されました。18週間にわたるプログラムには、2週間の現場研修が含まれています。

プログラムには、要となる職業能力の育成と強化、ひとりひとりに合わせたキャリアプラン構築のサポートが組み込まれています。

教育運営委員会

マクロン夫人が委員長を務める、LIVE(L’Institut des Vocations pour l’Emploi)の教育運営委員会は、各分野での専門知識をもつエキスパートや、教育・インクルージョン・機会均等に取り組むさまざまな主要人物によって構成されています。

LIVE(L’Institut des Vocations pour l’Emploi doivent)の詳細については、リンク(www.live-institut.com)をご覧ください。

ミッション・ハンディキャップ

目的

持続的な職業能力開発と雇用の促進に取り組んできたLVMHは、障害のある人のインクルージョンを目的とした雇用または雇用可能性を積極的に促進するプログラムを起ち上げました。障害のある人でもラグジュアリー業界に働く場所があり、完璧を追求するメゾンに貢献できるという信念に基づくものです。

2021年LVMHは、国際労働機関 (ILO) が展開する「ビジネスと障害グローバル・ネットワーク」の憲章に署名。障害のある人がグローバルの全社員に占める割合を、2025年までに2%まで増やすことを目標に定めています。

 

 

目標:現在から2025年までに障害のある人の雇用者数を2倍にする

 

 

アクション

2007年より、グループが積極的に推進してきたミッション・ハンディキャップは全世界に広まっています。メゾンから集まったCSRおよび障害関連の責任者90人によるネットワークが定期的にミーティングを行い、この取り組みを支えています。

LVMHが居を構える世界各地で、グループとメゾンが協力してさまざまな活動を行っています。

米国では、2017年よりセフォラが、自社の5つの流通センターで障害のある人の雇用割合を30%にするという目標を掲げ、雇用促進に取り組んでいます。2021年には新たに109人が雇用され、障害のある人が流通センターに占める割合は10%に達しました。

フランスでは、障害のある人の雇用可能性を促進する職業訓練プログラムが導入されています。2014年より、障害のある102人が、グループのメゾンと職業訓練契約を結びました。

中国ではルイ・ヴィトンのメゾンが障害のある35人を雇用し、パーソナライゼーションの業務に勤しんでいます。

フランスでは、障害のある人の雇用を促進するために、学業訓練交互プログラムが導入されています。2014年より、障害のある102人が、グループのメゾンと職業訓練契約を結びました。また2020年からセフォラ独自のプログラムによって、単独で43名の障害のある人を雇用しています。採用時には職歴や、これまでの経験とは関係のない客観的な適正評価、各自の能力・ポテンシャルが基準になりました。

 

メゾンでは障害のある人の雇用を促進するために、さまざまなアクションプラン(研修、採用、職業訓練、部署の移動等)を実施しています。ヘネシークリスチャン・ディオール・クチュールなど他のメゾンも、障害のある人の雇用促進契約に署名をしています。

LVMHはまた、障害のある協力者もサポートしています。メゾンは各ケースに応じた雇用維持方法を提案。必要に応じた部署移動や、職務内容の変更を行っています。障害のある協力者の雇用を維持するために、2011年にモエ・エ・シャンドンはMHEAを設立。該当する協力者は自分に合った雇用条件を維持しながら、キャリアを積んでいくことができます。設立以来、MHEAは90名を新たに採用しました。

メゾン ゲランは、ヴィーヴル・エ・トラヴァイエ・オートルモンやPEP 28などの団体と協力して、画期的な職種の導入を開始しました。職務内容の分析・適応を経て、個人や周囲の人々への職業訓練も実施。重度の自閉症を抱える従業員が、シャルトルの工場に仲間入りしました。2021年から、期限なしの契約で重度の自閉症のある3名が採用されています。

 

フランスでは、

  • LVMHは「イクルーシブ・デイ」の共同設立者に。障害のある人のインクルージョンを目的として年1回全国で開催されるイベントで、2023年には4,000人が参加しました。
  • グループはARPEJEH(教育を通じて若い障害のある学生を支援する団体)の設立を支援。100社を越える企業が、障害を抱える学生のための職業訓練を実施しています。任意の協力会社もプログラムに参加し、2022年では425人の学生が訓練を受けることができました。
  • LVMHは各メゾンに対して、保護労働セクターとの関係を深めるよう促しています。そうすることで、慢性的または一過性の重度の障害を抱える人であっても、自分にあった活動の場を見つけることができるようになります。保護労働セクターに委託された業務は、2022年で130万ユーロに該当します。

Committed Companies Dinner

鎌状赤血球貧血は、世界で最も蔓延している遺伝性疾患で、世界中で500万を超える人々に影響を及ぼしています。毎年、250,000人の子どもがこの疾患を持って生まれると見積られています。LVMHと傘下メゾンは、ロベール・ドブレ病院のチームのため基金を立ち上げ、研究と患者のケアのサポートに役立てます。

このサポートのクライマックスは、毎年開催される基金調達のためのディナー「Dîner des Maisons Engagées」です。アントニオ・ベローニ (LVMHグループ マネージング・ディレクター) と シャンタル・ガンペルレ (グループ エグゼクティブ・バイスプレジデント、人事およびシナジー担当) がスポンサーを務めるこのディナーには、数多くのLVMHの傘下メゾンとそのパートナーが出席します。病院の医療チームのメンバーが招待されており、この病気について説明し、研究による進歩について報告します。

基金では2011年以来病院に寄付を行っており、継続的な研究と患者のケアの品質向上の実現に貢献しています。

「LVMHの継続的なサポートは、私たちの研究の進歩と患者さんのケアの品質向上を可能にするために欠かせません。LVMHには、大きく注目されないが、世界中に広く蔓延している病気の認知度向上にも貢献いただいています」と、アンドレ・バルシェル (ロベール・ドブレ病院、血液免疫科部長) は述べています。

基金は、この病気を抱えるすべての患者が利用できる新しい効果的な治療に関する研究と同時に、病院のチームに対するサポート提供を掲げました。