若手ファッションデザイナーの育成・支援を目的とした第10回LVMHプライズ 2023:受賞者

LVMH

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2023年6月7日、若手ファッションデザイナーの育成・支援を目的とした第10回LVMHプライズのファイナルが、フォンダシオン ルイ・ヴィトンにて開催されました。LVMHグループのメゾンからは8名のアーティスティック・ディレクター、ジョナサン・アンダーソン、マリア・グラツィア・キウリ、ニコラ・ジェスキエール、マーク・ジェイコブス、キム・ジョーンズ、ニゴー、ステラ・マッカートニー、シルヴィア・ヴェントゥリーニ・フェンディが参加し、同じくデルフィーヌ・アルノー、ジャン=ポール・クラヴリ、シドニー・トレダノが出席しました。

ファイナリスト9名の中から、審査員がLVMHプライズを授与したのは、日本人クリエイターであり、ユニセックス プレタポルテを扱うブランドSetchu(セッチュウ)の創業者、桑田悟史(39歳)でした。彼には40万ユーロの基金が贈られます。また、LVMHの専門家チームから1年間指導を受けることになり、ソフィー・ブロカールがチーフメンターを務めます。イスラエル人女優のガル・ガドットから桑田悟史にLVMHプライズが贈呈されました。

今年、審査員が特別にカール・ラガーフェルド賞を授与したのは、ウクライナ人クリエイターで、ウィメンズ プレタポルテ ブランド Bettterの創業者、ジュリー・ペリパス(38歳)と、イタリア人クリエイターで、メンズ/ユニセックス プレタポルテ ブランドMaglianoの創業者、ルカ・マグリアーノ(36歳)でした。両者には20万ユーロの基金とLVMHグループによる1年間のメンターシップが贈られます。中国人シンガー&パフォーマーであるリュウ・シンから2人にカール・ラガーフェルド賞が手渡されました。

デルフィーヌ・アルノーの声明:「本日、LVMHプライズが記念すべき第10回目を迎え、同賞がSetchuに贈られることを大変嬉しく思います。Setchuの作品には見事な技巧の仕立てとエレガンスが融合し、洗練と確かな技術を兼ね備えた、自在な組み合わせが楽しめるワードローブを構成しています。また、審査委員会の決定により、2ブランドにカール・ラガーフェルド賞が授与されました。Bettterはアップサイクルによる先鋭的なシルエットが特徴であり、Maglianoは詩情あふれるリラックスした装いのコレクションを展開しています。ファイナリスト全員を讃えるとともに、卓越した才能と創造性に拍手を送りたいと思います。また、ガル・ガドットとリュウ・シンには、本日ご出席いただいたことに心から感謝しております。お二人は、それぞれの分野で傑出した人物であり、私たちにインスピレーションを与えてくれる存在です。最後に、今回のプライズに参加し、若手の創作を支援してくださった、素晴らしい審査員の方々にも感謝いたします」

さらに、ファッションスクールを卒業した3人の若者が表彰されました。表彰されたのは、リュック・アルベール(Institut Français de la Mode、パリ)、ジュスティーヌ・ジャノ(Institut Français de la Mode、パリ)、ニッキー・パーク(College of Creative Studies、デトロイト)です。各自に1万ユーロが贈られ、それぞれ、ディオールのメンズウェア、ルイ・ヴィトンのウィメンズウェア、ルイ・ヴィトンのウィメンズレザーグッズのスタジオに1年間所属することになります。今年、基金の総額は86万ユーロに達しました。

グローバルな環境戦略を実施しているLVMHグループと同様に、若手ファッションデザイナーの育成・支援を目的としたLVMHプライズでも、受賞者が環境問題をデザインや生産過程に取り込めるよう支援したいと願っています。受賞者にはそれぞれ具体的なメンタープログラムのほか、グループのファッション・レザーグッズブランドのデッドストック素材に新たな価値を与える、Nona Sourceのプラットフォームで使用可能な2万ユーロ、1万ユーロの資金が提供される予定です。

若手ファッションデザイナーの育成・支援を目的とした第11回LVMHプライズは2024年に開催されます。