ディオール パフューマー クリエイターのフランソワ・ドゥマシーを追うドキュメンタリー『NOSE』

パフューム & コスメティクス

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nose dior

世界で最も神秘的な仕事であるパフューマーの秘密を探るドキュメンタリーフィルム『NOSE』。アルチュール・ド・ケルソゾンとクレモン・ボーヴェの二人の監督が、ディオールのパフューマー クリエイターを2006年より務めるフランソワ・ドゥマシーに密着。2年にわたり、希少な原料を求めてフランスと世界を旅する彼を追いました。この作品では、香りを作り出す美とクラフツマンシップ、世代を終えて受け継がれるサヴォアフェールを守る人々に光を当てます。

フランソワ・ドゥマシーはメゾン ディオールの全てのフレグランスを、パリのラボラトリーと彼の故郷グラースにある工房フォンテーヌ・パルフュメで制作しています。情熱的な職人であり、不屈の探検者でもあるパフューマー クリエイターのドゥマシー。彼は優れた希少な原料を求め、世界中を旅しています。その軌跡を追いながら、ベールに包まれた彼の創造的な感性がアルチュール・ド・ケルソゾンとクレモン・ボーヴェの二人の監督によって解き明かされます。

「ディオールのフレグランスはディオールの花から生まれる」という考えにヒントを得たドゥマシーは、持続可能な花の栽培に取り組む生産者たちと15年にわたってパートナーシップを築いてきました。最も美しい花だけを使用して作り出される彼のフレグランスには、ラ・コル・ノワールのシャトーでローズやジャスミンを育てたクリスチャン・ディオールの伝統が受け継がれています。ディオールのフレグランスに卓越した品質をもたらしているグラース地方。そこで収穫されるユニークな植物を保護する取り組みから物語が始まります。

『NOSE』には、フランスの豊かなテロワール (土壌) を守る女性たちの姿が写し出されています。ミス ディオールに使用されるケンティフォリア ローズをドメーヌ・ドゥ・マノンで栽培するキャロル・ビアンカラナ、クロ・ドゥ・カリアンを率いるアーメル・ジャノディ。類いまれな人々とのつながりがドキュメンタリーに生命を吹き込み、一人のパフューマーのポートレートという枠を超えたドキュメンタリー作品が誕生しました。監督はグラースの生産者に大きな感銘を受けたと述べています。「彼らは魅力的で、確固たる意見を持ち、大胆です。信頼と対話、結束によって支えられた彼らとフランソワの関係に心を打たれました。彼らは皆、花と美に情熱を注いでいます。強く自立した女性らしさに心を動かされたフランソワの感動が皆さんにも伝わるでしょう。それは、生産者を称え、その素晴らしい仕事に称賛を贈る彼の心です」

映画『NOSE』は、フランソワ・ドゥマシーを案内役に美と自然を守る人々を称えます。フレグランスの創作とは一人の作業ではなく、才能豊かな人々のつながりが作り出す結晶なのです。ドゥマシー自身もそれが香りの謎を解く鍵であると語ります。  「この仕事で素晴らしいと思うのは、人との出会い。私たちはサヴォアフェールや知見を交換するだけでなく、自然への愛も分かち合っているのです」

カメラはドゥマシーを追って4つの地へ。マダガスカルのイランイラン、スリランカのサンダルウッド、インドのサンバック ジャスミン、インドネシアのパチョリを求めて旅をします。『NOSE』は自然、そして卓越したクリエイションを生み出すために注がれた努力への賛歌となって、ディオールのフレグランスの秘密を真摯に伝え、観る人の感覚を刺激します。インスピレーションはフランソワ・ドゥマシー自身にとっても触れることのできない謎であり続けています。「香りは何よりも神秘的です。説明したり解剖しようとしたりしても何かが足りない。漂う香りは愛に似て、説明することができません」