ダニエル・クティーニョ

(ナウネス、マネージングディレクター)

これまでに様々なキャリアを積み、ブラジルからスペイン、ポルトガル、日本を経てフランスへやってきたダニエル・クティーニョ。現在はLVMHグループでも最も若い企業のひとつを率いています。

「私の職歴は少し変わっており、極めて変化に富んでいます。 サンパウロのFGVでビジネスを学んだ後、ブラジルの金融業界で最初の仕事に就き、その後ヨーロッパへ移りました。マーケティングやコンサルティングの経験を積み、スペイン、ポルトガル、フランス、それから日本で働いた後、復学してINSEADでMBAを取得しました。学位取得後はLVMH のストラテジー部門に入社し、そこでラグジュアリー業界という、私にとってまったく新しい世界を発見しました。私はこの職場で、グループと各メゾンの両方の幹部と日常的に一緒に働く機会に恵まれました。

それから3年後の2013年初めごろ、私はグループの中でも最も若いブランド、ナウネスを発展させるという責務を与えられました。2010年に創業したこのオンラインビデオプラットフォームは、アートやデザインから高級グルメ、旅行まで、ありとあらゆるものを網羅したハイエンドな文化とデジタルの世界とを融合させる独特のサヴォアフェールを育んでいます。ナウネスは、流行をとらえた他にはないテーマを中心に、常に革新の最先端を行くインスピレーション豊かなデジタルコンテンツの投稿を毎日の課題としています。

ナウネスは、『文化を物語る』上では外すことのできない有数のオンラインプラットフォームとなりました。そして、世界的にブランドが認知されることが現在の私の最重要事項です。私が管理本部のあるパリと、クリエイティブチームの本拠地であるロンドンを行き来して進めている戦略は効果を発揮し、ナウネスはすでに60万人以上ものユニークビジターと、毎月平均450万件のビデオ閲覧数を数えています。

大手グループに属する新興企業の舵取りという立場にあっては、起業家精神を促進することが私の最も重要な役割です。デジタルの世界では、テクノロジーの点でもユーザー行動の点でもルールは目まぐるしく変わります。ですから、私はそうした変化に瞬時に対応し、私たちのサイトを訪れる人に常に素晴らしい体験を提供できるよう、周囲で起こるすべてのことに敏感でなければなりません。私の目標は壮大で、ナウネスを『見逃せない』ビデオプラットフォームにすることです。」