若手ファッションデザイナーの育成・支援を目的とした第11回LVMHプライズ 2024

LVMH

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LVMHからの発表:

  • 2月29日と3月1日のセミファイナルに選出された20組の候補者リスト
  • サヴォワフェール賞の創設

第11回を迎える「LVMHヤング ファッション デザイナー プライズ」は、その国際的な評価を裏付けるように、かつてない成功を収めています。2024年は、世界中から2500人以上がエントリー し、応募数の新記録を樹立しました。

受付終了後、セミファイナル出場の資格を得たのは、20組の若きブランドでした。セミファイナリストは、初出場となるメキシコ、モルドバ、トーゴを含む18カ国から集まり、文化と才能の多様性を示しています。

20組のファイナリストは、2024年2月29日と3月1日にパリで開催されるセミファイナルに出場し、それぞれのコレクションを発表します。さらに、今年のLVMHプライズでも専用サイト lvmhprize.com が設けられ、デジタル参加形式でも展開。2月29日から3月5日まで、エキスパートと同様に一般の皆さまにも全デザイナーのクリエイションが公開され、お気に入りの候補者8組に投票することができます。

今回のセミファイナルでは、ファッション界の国際的なスペシャリスト85名以上で構成される LVMHプライズの専門家委員, が、例年通り8組のファイナリストを選出します。

デルフィーヌ・アルノーの声明: 「今年もまた、才能あふれる若手デザイナーを数多く迎えることを嬉しく思うと同時に、参加いただいた世界中のデザイナーの皆さんに心から感謝申し上げます。今年は、都会的な影響を受けた独特な作品に彩られ、また、洗練されたフェミニンなワードローブへの回帰が特徴です。これらのブランドの多くは、美に関する研究と高い基準をアプローチの中心に据えており、新設されたサヴォワフェール賞に共鳴します。この賞は、熟練の職人技術、革新性、持続可能性の重要性を強調しており、これらはファッション業界とラグジュアリー業界の現在のアプローチの中心にある3つのテーマでもあります。今年、LVMHプライズが若き才能にとって一つの指標となるよう尽力してくださった、すべてのエキスパートに心から感謝します。こうしたすべてが2024年のLVMHプライズが格別なものとなることを約束するでしょう」

LVMHプライズには3つの賞があります。

  • LVMHヤング ファッション デザイナー賞は、創造性に焦点を当て、賞金40万ユーロが授与されます。受賞者はLVMHの専用チームから1年間の専属メンターシップを受けることができます。
  • カール・ラガーフェルド賞も同様に、優れた創造性をもつ若きブランドを称え、賞金20万ユーロ1年間のメンターシップを受ける機会を提供します。
  • 今回創設されたサヴォワフェール賞は、卓越した職人技術、優れた技能、革新性、そして若手デザイナーの持続可能なアプローチに注目しています。受賞者は賞金20万ユーロのほか、これらの分野の専門知識の継承を奨励するための1年間の特定メンターシップ を受けることができます。

さらに、ファッションスクールを卒業した3人の若者に対して、1万ユーロの給付金が本人とそれぞれの学校に贈られます。選ばれた卒業生は1年間、グループ傘下のいずれかのメゾンのクリエイションスタジオに所属することができます。2024年3月17日までに専用サイトlvmhprize.com から申し込むことができます。

LVMHプライズ セミファイナリストのブランドリスト

AGBOBLY / ジャック・アグボブリー、トーゴ、ウィメンズ&メンズ コレクション
AUBERO / ジュリアン・ルイ、アメリカ、メンズ コレクション
CAMPILLO / パトリシオ・カンピーリョ、メキシコ、メンズ コレクション
CHIAHUNG SU / チア・ホン・スー、台湾、ユニセックス コレクション
DURAN LANTINK / デュラン・ランティンク、オランダ、ウィメンズ、メンズ、ユニセックス コレクション
ELENA VELEZ / エレナ・ヴェレス、アメリカ、ウィメンズ コレクション
FIDAN NOVRUZOVA / フィダン・ノヴルゾヴァ、モルドバ、ウィメンズ コレクション
HODAKOVA / エレン・ホダコヴァ・ラーソン、スウェーデン、ウィメンズ コレクション
JIYONGKIM / ジヨン・キム、韓国、メンズ コレクション
KAROLINE VITTO / カロリーネ・ヴィット、ブラジル、ウィメンズ コレクション
KHOKI / コウキ・アベ、日本、メンズ コレクション
MARIE ADAM-LEENAERDT / マリー・アダム・リーナールト、ベルギー、ウィメンズ コレクション
NICCOLÒ PASQUALETTI / ニコロ・パスカレッティ、イタリア、ユニセックス コレクション
PAOLO CARZANA / パオロ・カルザナ、イギリス、ウィメンズ&メンズ コレクション
PAULINE DUJANCOURT / ポーリーヌ・デュジャンクール、フランス、ウィメンズ コレクション
PONDER.ER / デレック・チェン 、アレックス・ポー、中国、ユニセックス コレクション
STANDING GROUND / マイケル・スチュワート、アイルランド、ウィメンズ コレクション
VAUTRAIT / ヨナサン・カーメル、イスラエル、ウィメンズ コレクション
WHO DECIDES WAR / エバラード・ベスト 、テラ・ダモーレ・ベスト、アメリカ、ウィメンズ&メンズ コレクション
YA YI / ヤイ・チェン・チョウ、スペイン、ウィメンズ コレクション

©DR 

これまでの受賞者

Setchu (2023年受賞者)
Bettter, Magliano (2023年カール・ラガーフェルド賞)
S.S. Daley (2022年受賞者)
ERL, Winnie NY (2022年カール・ラガーフェルド賞)
Nensi Dojaka (2021年受賞者)
KidSuper, Lukhanyo Mdingi, Rui (2021年カール・ラガーフェルド賞)
Ahluwalia, Casablanca, Chopova Lowena, Nicholas Daley, Peter Do, Sindiso Khumalo, Supriya Lele, Tomo Koizumi (2020年ファイナリスト)
Thebe Magugu (2019年受賞者)
Hed Mayner (2019年カール・ラガーフェルド賞)
Doublet (2018年受賞者)
Rokh (2018年特別賞)
Marine Serre (2017年受賞者)
Kozaburo Akasaka (2017年特別賞)
Grace Wales Bonner (2016年受賞者)
Vejas (2016年特別賞)
Marques’Almeida (2015年受賞者)
Jacquemus (2015年特別賞)
Thomas Tait (2014年受賞者)
Hood by Air, Miuniku (2014年特別賞)

LVMHの若手ファッションデザイナー支援事業 : 情熱の25年間

LVMHでは創立以来25年間にわたり、グループの全メゾンにおいて歴史に裏付けされた素晴らしい伝統文化をさらに高めながら、創造と革新への情熱を基盤にした創作を続けてきました。ベルナール・アルノーは、「伝統や遺産から芽吹いた革新には力がある」と述べます。

ファッション、ジュエリー、パフューム、レザーグッズ、ワイン造り、時計など、LVMHグループの多様なビジネスにおいて、メゾンとデザイナーが高品質への追求、革新、創意、創造性への情熱において秀でた姿勢を貫いています。

歴史と未来は共に創造性に深く結びついているため、LVMHと傘下メゾンは常に積極性を持ってクリエイティブな才能を育ててきました。創造性はLVMHの核心的な企業価値のひとつであり、デザイナーからセラーマスターに至るまで、全チームの指針となっています。そして、LVMHの全メゾンがあらゆる創造性を支援する原動力でもあります。こうした背景から、2014年10月に現代アートを支援するフォンダシオン ルイ・ヴィトンを開館しました。フランク・ゲーリーの設計による壮麗な建物で、LVMHのアートに対する永続的な支援の舞台となっています。

LVMHは「創造性への情熱」を原動力に、長年にわたって企業慈善イニシアティブを通じ、世界のファッション業界に対して次のような支援事業を行ってきました。

  • ANDAMファッション・アワード (フランス国立モード芸術開発協会)
  • イエール国際モード・写真フェスティバル
  • ロンドン芸術大学 セントラル・セント・マーチンズ
  • フランス文化・通信省設立の若手デザイナー向け投資ファンド

若手ファッションデザイナーの育成・支援を目的としたLVMHプライズの創立も、こうした熱意から実現したものです。LVMHのイニシアティブは、ファッション業界の持続的成長と多様化において欠かせない新しい才能の勢いと台頭を底上げする力となっており、こうした活動を通して、ラグジュアリーブランドの世界的なリーダーとしての責任をも果たしているのです。