COP28において、LVMHはLIFE 360環境目標に沿って、生物多様性と気候保全の取り組みを強化することを発表しました

LVMH

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気候変動との闘いにおいて企業が果たすべき役割は大きいと確信するLVMHは、30年近くにわたり環境活動を成長戦略の柱としています。COP26、27への参加に続き、ステークホルダーとの証言と対話の方針を継続します。

LIFE 360はLVMHグループの環境活動プログラムです。自然と創造性の新たな提携関係を実現するための目標達成期限と数値を掲げ、気候変動との闘い、生物多様性の保護、創造性に富んだ循環経済、トレーサビリティの4つの柱を基本としています。 

FAS(Foundation For Amazon Sustainability:アマゾン持続可能性財団)と森林破壊撲滅のための新たな協定を締結しました。 

グループではバリューチェーン全体を通じて地球温暖化対策に取り組んでおり(スコープ3)、特に生態系や土壌の炭素貯蔵能力を高めるための保全活動を支援しています。グループの6つの事業部門において不可欠な原材料は自然からもたらされており、生物多様性の保護はLVMHグループのすべての活動にとって重要な課題となっています。 

ユネスコの「人間と生物圏」プログラムとのパートナーシップの継続として、LVMHはCOP28において、地域の生態系に対する主な脅威のひとつであるアマゾンの森林伐採と闘うFASと共に、新たなプロジェクトを立ち上げました。LVMHは、地域の文化的背景を尊重しつつ、環境保護と持続可能な開発を両立させるため、FASとのパートナーシップに100万ユーロを拠出します。  

LVMHの全体目標は、世界中で500万ヘクタールの野生動植物の生息地を再生し、事業活動による環境へのインパクトを抑えることです。このプロジェクトは以下の3つの軸に基づいています:  

1.生物多様性と生態系の保全:  

LVMHはリオネグロ地域の生物多様性に関する報告書を作成し、同地域の主要な動植物種に焦点を当てた生物多様性モニタリングプログラムを実施することを約束しました。 

2.教育と能力開発: 

グループでは持続可能な生物多様性管理を重視した学校運営や教育コンテンツを支援し、若い学生や地域のリーダー向けに愛知目標と生物多様性保全に関連した教育コンテンツを開発しました。  

3.地域における持続可能なサプライチェーン 

LVMHは、既存の地域サプライチェーンにおける生産インフラ(コミュニティ・ツーリズム、伝統工芸、スポーツ・フィッシング、木材管理)と、地域サプライチェーンのマーケティング・チャネルに投資しました。 

このパートナーシップは、12月2日(土)午後2時~3時(現地時間)、エキスポシティのグリーンゾーン内ステラ・マッカートニーのスタンドにて、アントワーヌ・アルノー(LVMHイメージ&環境部門)、エレーヌ・ヴァラド(LVMH環境開発ディレクター)、ヴィルジリオ・ヴィアナ(FAS総責任者)の3名により調印されました。  

LVMHは、2022年11月にエジプトで開催されたCOP27で正式発表された生物多様性保全のためのサーキュラー・バイオエコノミー・アライアンス(CBA)とのパートナーシップの最初の成果を発表します:  

  • チャド湖の2つの地域で500人以上の農業従事者を特定し、研修を実施。  
  • 実験室兼研修センターとして12ヘクタールを確保。 
  • 農家に必要な植物を提供するため、0.5ヘクタールの苗床を開設。 
  • 再生コットンの最初の収穫は2024年の予定。生産された原材料をグループの各メゾンのサプライチェーンに組み込むことを目的としています。 

チャド湖地域で実施されるアグロフォレストリーおよび再生コットン栽培プログラムは、持続可能で再生可能な綿花生産方法を導入し、生物多様性と地元住民の経済的機会の両方を促進するものです。  

このプロジェクトは、2026年までに50万本の木を植え替え、5千ヘクタールを再生させることで砂漠化を抑制することを目的とした「グレート・グリーン・ウォール」プロジェクトの一環です。2023年には、地政学的・社会的に微妙な状況にある地域でのプロジェクト展開に豊富な専門知識を持つ国際救済委員会(IRC)が加わりました。 

12月2日(土)16:45~18:45(現地時間)、ドバイ・エキスポのブルーゾーンにある英国パビリオンにて、エレーヌ・ヴァラド(LVMH環境開発ディレクター)、ヒンドゥ・ウマルー・イブラヒム(チャド先住民女性・民族協会会長)、バイ・ユンウェン(北京金融持続可能性研究所副所長)、ユベール・ケラー(ロンバー・オディエ シニア・マネージング・パートナー)、ジュリエット・ホワイト・CBE(アストラゼネカ グローバルSHE&サステナビリティ担当バイスプレジデント)がスピーチを行い、これらの初期成果を発表しました。 

環境に配慮した新素材を活用するステラ・マッカートニーの「サステナブル・マーケット」パビリオンをサポート。 

COP28のグリーンゾーンで、ステラ・マッカートニーとLVMHはグループの支援のもと、再生可能な農業、バイオテクノロジー、循環型経済から生まれた最も革新的な原材料を展示するパビリオン「サステナブル・マーケット」を発表しました。昨年10月にパリのサックス通りのマルシェで開催されたステラ・マッカートニーの2024年サマーコレクションで使用されたキャノピーにインスパイアされたこのパビリオンでは、UALセントラル・セント・マーチンズとメゾン/0、ソクタスの再生コットン、動物の毛皮に代わる100%植物由来のスタートアップ ビオフラッフが展示されました。今回、ステラ・マッカートニーとヴーヴ・クリコは、長年の研究から生まれた原料に焦点を当てました。ブドウ栽培の廃棄物をリサイクルして、フレイム バッグに使用される生地の生産が可能になりました。 

ブティックが環境に与えるインパクトを最小限に抑えるため、ショッピングセンターとの提携プログラムを継続。 

LVMHは、バリューチェーンの脱炭素化という科学に基づく方針にコミットしています。SBTi(Science Based Target Initiative)により認証されたこのプログラムは、2030年までに付加価値単位あたりのスコープ3の温室効果ガス排出量を55%削減し、2026年までにエネルギー消費による同排出量を50%削減することを目指します(2019年基準)。 

特に、世界中の商業施設オーナーのスコープ3に相当する、LVMHグループの模範的な環境対策のショーケースとなるべき各店舗のエネルギーフットプリントの改善に力を注いでいます。2022年におけるこのコミットメントのハイライトのひとつは、中国の大手ショッピングセンター・オーナーであるハンルン・プロパティーズとLVMHの初のパートナーシップ締結でした。最初の具体的な成果は、グリーン・ポイント・アワード2023で表彰されました。 

この合意に続き、LVMHグループはCOP28において、商業施設オーナーとの新たなパートナーシップを2つ立ち上げます: 

  • アラブ首長国連邦の主要オーナー5社との初のパートナーシップ。Chalhoub Group、EMAAR Malls Management (L.L.C)、Majid Al Futtaim Properties LLC、Aldar Properties PJSC、LVMHが参加するこの革新的なパートナーシップは、アラブ首長国連邦の厳選された流通業を営む主要企業が連帯し、持続可能性へのコミットメントを共有していることを示すものです。ショッピングセンターには明確な目標が設定され、水の消費量、空調効率、クリーンエネルギーの利用、設計・施工方法など、野心的で革新的な環境対策が実施されます。 

このパートナーシップは12月2日(土)、アントワーヌ・アルノー(LVMHイメージ&環境部門)、パトリック・チャルホブ(Chalhoub Group会長兼CEO)、モハメド・アル・マトロシ(EMAAR Malls Management (L.L.C)ドバイ・モール責任者)、アフメド・エル・シャーミー(Majid Al Futtaim Properties LLC会長兼CEO)、ファイサル・ファラクナズ(Aldar Properties PJSC財務・サステナビリティ・ディレクター)が出席したセレモニーで調印されました。 

  • LVMHはまた、革新的なファッション、デザイン、アート、建築、ガストロノミーに特化した象徴的な地区 マイアミ・デザイン・ディストリクト(MDD)と、持続可能な開発への共通のコミットメントを示す協定を締結します。LVMHグループとMDDのこのパートナーシップは、マイアミ・デザイン・ディストリクトに店舗を構える15のメゾン(ルイ・ヴィトン、ディオール、フェンディ、ベルルッティ、Tiffany & Co.、ブルガリ、ウブロ)を対象としています。この協定は、これらのブティックで再生可能エネルギー利用率100%を実現するための、具体的かつ測定可能な行動を中心としています。この協定の鍵となるのは、グループの各メゾンと、この地区の開発・運営会社であるマイアミ・デザイン・ディストリクト・アソシエイツが、フロリダ・パワー&ライト社(FPL)の太陽光発電プログラム「SolarTogether」に参加することです。この協定では、MDDの他のブティックにも参加を呼びかけています。 

「LIFE 360 ロードマップの一環としてLVMHが設定する意欲的な持続可能な開発目標において、LIFE イン・ストア イニシアティブは、私たちのリテール フットプリントの環境パフォーマンスを最適化する重要な取組みです。各メゾンでは、お客様にユニークな体験を提供することに努めており、店舗の設計・運営からお客様や社会への配慮に至るまで、最高基準を遵守しています。本日発表されたアラブ首長国連邦とフロリダ州(米国)の主要な現地パートナーとの2つの新たなコミットメントは、卓越した流通業へのコミットメントとLVMHグループの気候変動に対する野心を一致させるための重要な一歩です。これは、世界中にある5,600以上の店舗の環境パフォーマンスを改善するための継続的な取り組みです。マイアミ・デザイン・ディストリクトとの協力関係を深め、持続可能な開発の実現に向けて前進できることを嬉しく思います。そして、同じ部門で活動する他企業の参加も歓迎します。」と、LVMHイメージ&環境部門のアントワーヌ・アルノーは述べています。 

LVMHは、生物多様性へのコミットメントを強化するものとして、ベルルッティがFSC-STD-40-006 V2規格(ライセンスFSC-P001977)に準拠した「フルプロジェクトFSC®認証」店舗を運営する世界初のラグジュアリーブランドとなったことを喜ばしく思います。 この店舗は、アラブ首長国連邦のショッピングセンター・オーナーとのパートナーシップ参加5社のうちの1社、Majid al-Futtaim Propertiesが所有するモール・オブ・エミレーツ内のベルルッティのブティックです。 

「ベルルッティのブティックが初めてFSC認証を取得したことを嬉しく思います。LVMHグループのコミットメントは、ラグジュアリー部門では前例のない革新的なプロジェクトを通じて、森林保護の一翼を担っています。FSCプロジェクト認証は、建築家から職人に至るまで、関係者全員のコミットメントを示すものでもあります。建設や整備プロジェクトで使用される木材の責任ある調達を保証することは、認証された森林管理者の責任あるアプローチをサポートするために不可欠です。現在、森林は多くの危機(気候変動、生物多様性の喪失)に直面していますが、森林は解決策の源泉でもあります。私たちは、LVMHグループと各メゾンが、より意欲的なプロジェクトを新たに展開することを期待して、引き続き支援していきます。」と、FSCフランス事務局長のオレリアン・ソティエール氏は語っています。  

気候変動と生物多様性に対するLVMHグループと各メゾンのコミットメントを示すものとして、モエ ヘネシーは、「生きた土壌」プログラムおよび間もなく開催される「生きた土壌 ワールドフォーラム」の一環で、パートナーであるジェネシス、WWFフランス、4パーミル・イニシアチブとともに、「気候変動と闘うための土壌再生」をテーマとした会議を開催します。