ディアンヌ・デゥ・フルナス・ドゥ・ラ・ブロス

レザーグッズプロトタイピスト,モワナ

職業は?

私はモワナのレザーグッズプロトタイピストとして、インダストリアルデザイナーのデッサンをもとにプロトタイプを作成しています。インダストリアルデザイナーと話し合った後、まず原寸型、つまりレザーグッズの型紙を作り、それからレザーに近いテスト素材「salpa」で最初のピースを組み立てて、組立てや寸法に問題がないかチェックします。問題がなければ、レザーを始めとする実際の素材でプロトタイプを作成し、商品化されることになるプロダクトを生み出します。最後に、インダストリアルデザイナーのOKが出るまで調整を続けます。私が従事するすべての仕事は、モワナの特徴である完全手作業で行われています。

この職業に求められる主な資質とは?

精密さが不可欠です。原寸型を作るとき、1ミリ単位、いや0.5ミリ単位の精度が求められます。もし正確でなければ、バッグをぴったりと組み立てることができなくなります。したがってこの仕事には精密なディテールが欠かせません。

この職業で感動を覚えることは?

この仕事は手作業でのものですが、昔から手を使う仕事が大好きです。私の仕事の目標は、一つひとつの新しいピースで卓越性に近づくことでもあります。そもそもこうした理由から、モワナのような一流メゾンで働くことに喜びを感じています。

これから社会に出る若者にアドバイスを

他の人を見て話を聞くこと。私が始めたころ、「まず職人がミシンの上でどのように手を置いているか見なさい」と言われました。こうした細部へのこだわりが進歩をもたらします。数多くの選択肢があることを理解して、他者から学び、心を開いてレザーグッズを制作しなければなりません。そもそもすべての職人たちがモワナでお互いの影響を受けながら学び、それぞれが積極的に助け合い、技術を共有し合っているのです。これは私にとって豊かな泉と言えるものです。