ジーナ・スミス

(LVMH人事部、米国担当シニアバイスプレジデント)

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LVMHの社員の約4分の1が、北米を拠点にしています。LVMHで人事担当シニアバイスプレジデントを務め、ヨーロッパとアメリカを行き来するジーナ・スミスが、グループのカルチャーについて語ってくれました。

「LVMHに入社する前は、ラグジュアリー業界の幹部職を専門 にした人材会社に勤務していました。当然ながらアメリカでも、LVMHは高級品のすべてのセグメントにおけるトップ企業だと認められています。LVMHに入社することになったときは、本当に嬉しく思いました。ラグジュアリー業界では圧倒的な規模を誇る一方、それぞれのメゾンの神髄である個性は大切に守られているからです。この、一見矛盾した二つの特徴を両立させるには、LVMHグループの一員となって、困難な冒険をと もに乗り越えてくれる人材を呼び込むことが必要です。LVMHの社員には、優秀であり、かつ全力を尽くすことが常に求められます。グループ内のすべての職位、業種、地域、メゾンで、そのような起業家精神を持った人材を育成できることも、LVMHグループが大成功した点だと思います。

グループが成功し、トップ企業となった結果、人材の配置に際して各ポジションで求められる水準も非常に高くなりました。私の任務はと言えば、高い能力を持った人材を見つけて採用する他、採用した人材が研修やグループ内の別の企業・職種・国への異動といった手段を活用して、絶えずキャリアを向上させられるよう、環境を整備することです。常に最高を求めるLVMHグループでは、社員全員にベストを尽くすことが期待されています。それに対して会社は、社員の前進を支えるリソースを提供します。

また、グループの規模と各メゾンの確固たる個性との特徴的な相互作用も、人材育成に大きな役割を果たしています。LVMHは文字通り、ラグジュアリービジネスのあらゆるセグメントがそろった世界のトップ企業です。そのような環境で、社員一人一人が自分に合ったキャリアパスを描き、高いキャリアを目指すことができます。国やブランドの垣根を越えた自由な異動から大きな勢いが生まれ、グループ内のブランドにさらなる活力をもたらしています。」