LVMHがViva Tech(ビバテック)2023のゲストを乗せて、“Dream Box”と“LVMH Court”で夢の旅に出発

ビバ・テクノロジーの創設パートナーであるLVMHは、2023年6月14日~17日、パリにあるポルト・ド・ヴェルサイユ見本市会場で開催された第7回目のサロンにて、メゾンおよびスタートアップエコシステムのイノベーションを称えました。

2016年の創設以来、Viva Tech(ビバテック)はイノベーション&スタートアップに特化したヨーロッパで最も重要なサロンとして君臨しており、今年はそこで、18を超えるグループのメゾンが「Dream Box」と「LVMH Court」の2つのスペースで25のイノベーションを発表しました。 

Hall 1に位置する「Dream Box」は微妙にカラーを変化させる驚異的なスペースであり、そのなかでグループとメゾンが、LVMHの使命「Savoir Faire Rêver」に寄与する最新のイノベーションを発表。また「Dream Box」は、LVMHイノベーションアワード 2023のファイナリストとなった18のスタートアップ企業および、ソリューションを提案して未来のカスタマーエクスペリエンスの強化に貢献した6つのスタートアップ企業OGも迎えました。

LVMHは初めて、メゾンのスポーツの分野におけるイノベーションに特化したスペースをViva Techに開設。LVMH Court(Hall 2)では、グループのメゾンがアスリートやアマチュア選手のパフォーマンスをどのように向上させているかを紹介しました。

エディション 2023もメゾンの才能にフォーカスしています!「Dream Box」の人事スペースから、LVMHまたはViva Techのインターンシップに関するさまざまなトークまでご覧ください!

2023年6月14日 – 初日 – 夢に命が宿る。

Viva Techのオープンと同時に「Dream Box」はすぐに満員に。エコ設計されたこの600m²のスペースにおいて、ゲストはユニークな体験に浸ることができました。 

 

戦略的パートナーシップを通じてカスタマーエクスペリエンスを昇華させる…

Viva Techの初日、LVMHは2つの戦略的パートナーシップを発表して好調なスタートを切りました。1つ目はフォートナイトとUnreal Engine(アンリアルエンジン)を開発したEpic Games(エピック ゲームズ)とのパートナーシップで、グループのクリエイティブパイプラインを改善し、より進化を遂げた没入型製品の体験をお客様に提供しました。もうひとつはアップルとのパートナーシップ。iPhoneの「Tap to Pay」機能が最初にアメリカのブティックで展開され、新しいインストアエクスペリエンスを生み出します。 

 

…ユニークな没入型体験

あらゆる点でお客様を喜ばせ、驚かせるために考えられたイノベーションのなかでも、「Dream Box」に足を踏み入れるとすぐに、フェンディのイノベーションが目に飛び込んできます。台座の上に置かれたホワイトの模型は、ローマにあるメゾン本部の正確なレプリカであり、オムニチャネルを発見するためのAR体験のプレイフィールドとして機能しました。 来場者はゴーグルを着用してこの歴史的な場所を体験しました。 

 

… そして顧客関係を豊かにするツール

少し先ではディオール・クチュールが、セールスアドバイザーが顧客関係を充実させるために導入されたツールを詳しく説明しました。メゾンはデジタルイノベーションと人間のノウハウを組み合わせた、ユニークな”クライエンテリング”アプリ「Dior Star(ディオール スター)」を開発しました。このかつてないクリエイティブなソリューションは、単一のアプリケーション内に集中して接続されたエコシステムであり、メゾンのアドバイザーのセールス活動をサポートします。アドバイザーは「Dior Star」を参考に、1対1のお客様の対応の準備(お客様に対する知識、ウィッシュリストの準備等)、ブッキング、tap-to-payによる簡略化された方法での支払い手続きの処理、免税手続きなどを行うことができます。 

 

 

かつて見たことのないルイ・ヴィトン

Uターンし、ドアを通り抜けると待っているのは、ルイ・ヴィトンがデザインした、グループ向けのユニークなVR体験「アスニエール イマーシブ」。VRゴーグルをつけると、ルイ・ヴィトン発祥の地であり、歴史的なアトリエと創業者の実家があるアニエールへと導かれます。そしてメゾンの歴史、アイコニックなクリエーション、卓越したノウハウをゆっくりと堪能することができました。 

 

トレーサビリティとブロックチェーン

そこからすぐ近くのロロ・ピアーナでは、最高級素材で作られた自社製品がどのように追跡可能であるか、そしてラグジュアリーブロックチェーン「Aura」で認証されているかが紹介されました。「Aura」は、繊維の産地、紡績、織り、製造の日付と場所を含む正真正銘の製品デジタルパスポートであり、ロロ・ピアーナのお客様に引き継がれます。 

 

ティファニー(Tiffany & Co.)が初めてViva Techに登場

初めてViva Techに登場したティファニー(Tiffany & Co.)は、ハイジュエリーコレクションのアイコニックなピースのモデルで、1956年にジャン・シュランバージェがデザインした「Bird on a Rock」ブローチを披露しました。ゲストは、この比類のないジュエリー(ファセットカットを施した大粒のアメジストの上に乗った、ダイヤモンドがセットされた鳥)を堪能。デジタルツールで鳥がとまるストーンを選ぶなどしてパーソナライズした「Bird on a Rock」を映像化しました。また、スナップコードを使用し、ARにより頭の周囲で鳥を旋回させて楽しみました。 

 

Tech Part in Our Future

サロンの4日間でおよそ60のトークが次々と行われたLVMHのステージでは、Viva Techの初日、才能あふれる人材が称えられました。「Talent Stories」と題されたパネルディスカッションにおいて、LVMHグループのデジタルおよびテクノロジー トランスフォーメーションを指揮し、LVMHホールディング&その他の活動部門の人事ディレクターを務めるフレデリック・ルソーは、グループが「18か月の間にテクノロジーおよびデジタルチームに900人を採用した」ことに誇りを持っており、「才能あふれる人材は成長の原動力である」と話しました。 ゴンザグ・ドゥ・ピレ(LVMH グループ オムニチャネル & データオフィス)は、オムニチャネルのお客様は満足度が高く、より多く購入し、ブランドへの愛着が高いことが経験的に示されていることから、オムニチャネル推進の重要性を強調しました。そしてフランク・ル・モアル(グループ インフォメーション テクノロジー ディレクター)は、オムニチャネル、eコマース、クライエンテリング、サプライチェーン、デザイン、データ、サイバーセキュリティなど、グループ内におけるテクノロジープロファイルの重要なニーズを主張し、「LVMHでは現在、アトリエを含めたあらゆる場所でデジタルが活用されています。私たちはデジタルとテクノロジーの会社になりました」と締めくくりました。 

 

アクティビティで賑わう人事コーナー

グループの人事スタッフのコーナーには大勢が集まり、スタッフたちはLVMHとそのメゾンのテクノロジーやデジタルの分野にて、多くのキャリアの機会を紹介しました。 

人事スタッフにとって、未来の人材になる可能性を秘めた才能あふれる志願者と、快適なスペースにて面接する機会にもなりました。 

 

2023年6月15日 – 2日目 – 最前線のスタートアップ企業

LVMHイノベーションアワードのセレモニーと、スタートアップ企業が参加するなか、Viva Techの2日目がスタートしました。サロンのハイライトである第7回LVMHイノベーションアワードでは、ラグジュアリー産業の将来に影響を与える可能性のあるソリューションを提案する7つのスタートアップ企業が表彰されました。

今年はロンドンのスタートアップ企業「Save your Wardrobe」がグランプリを受賞し、ジャーナリストのジュリア・シーガー氏とLVMHグループのイノベーション バーチャル アンバサダーのリヴィがライブで共同司会を務めたセレモニーにて表彰されました。

ファイナリストと受賞したスタートアップ企業を称えたベルナール・アルノーは、LVMHとスタートアップ企業が共有する価値観であるイノベーション、卓越性、起業家精神、コミットメントを強調し、「スタートアップ企業が成長するには、アイデアだけでなく完璧な実行が伴わなければならない」と付け加えました。

 

サーキュラーファッションを促進する受賞者…

「Save your Wardrobe」は、循環の論理に基づいてワードローブのメンテナンス、修理、管理に関するデジタルプラットフォームをブランドに提供します。「Save your Wardrobe」の共同創設者でありCEOを務めるハスナ・クルダ氏は次のように喜びを表現しました。「この賞は私たちの仕事に対する高い評価の証です。この大きなステップは、LVMHグループのメゾンの伝統を守り、そして継承しながら、ラグジュアリーな体験の限界をさらに押し広げようという私たちの決意を後押ししてくれています」。

 

…持続可能性に注目が集まるエディションにおいて

今年は1300を超えるスタートアップ企業がLVMHイノベーションアワードに応募する記録的な年となりました。エレーヌ・ヴァラド(LVMHグループの環境開発ディレクター)は、「応募したスタートアップ企業の20%がサステナビリティ&グリーンテック部門でした」と語り、廃ウールからパッケージを製造するエストニアのスタートアップ企業「Woola」に賞を授与しました。「この賞は、プラスチック包装を、ヨーロッパで毎年20万トン廃棄されているウールに置き換えるという私たちの目標を後押ししてくれるものです」と、「Woola」の共同創設者アンナ=リーサ・パラトゥ氏は述べました。

…Data&AIが席巻

Data & AI特別賞が、ソーシャルメディアのトラフィックをインパクトのあるブランドエクスペリエンスにリダイレクトするソリューションを評価されたスタートアップ企業「Chatlabs」に贈られ、「Data & AIは、今日受賞したすべてのスタートアップ企業の中心にある」、とゴンザグ・ドゥ・ピレ(LVMH グループ オムニチャネル & データオフィサー)はコメントしました。

 

 

…脚光を浴びるスタートアップ企業OGと共に

(配送の)最終段階におけるラグジュアリーな配送ソリューションでLVMHイノベーションアワード 2022を受賞したスタートアップ企業「TOSHI」のCEOを務めるリ・ソジン氏は、受賞後に同社が経験した「あらゆる点で特別」な年を振り返りました。メゾン・デ・スタートアップのグループのサポートを受けて加速してきた「TOSHI」は、今年、リモワやルイ・ヴィトンを含めたグループの7つのメゾンとコラボレートしました。

 

© Carolina Arantes

LVMHイノベーションアワード 2023のカテゴリー別受賞者リスト

  • オムニチャネル&リテール – グランプリ:Save your Wardrobe
  • オペレーション エクセレンス:LivingPackets
  • イマーシブ デジタル エクスペリエンス:Absolute Labs
  • サステナビリティ&グリーンテック:Woola
  • エンプロイー エクスペリエンス、ダイバーシティ&インクルージョン:Neobrain
  • イメージ&メディア フォー ブランド デザイラビリティ:Vidmob
  • Data & AI特別賞: Chatlab

そしてインスピレーションを与えるトークが続く…

LVMHのステージでは、魅了された聴衆を前に次々とトークが続きました。アイリス・デキャンプス(ヴーヴ・クリコ プロダクトマネージャー、コレクション&イノベーション部門)は、メゾンによって開発された、麻を使用したパッケージングのイノベーションについて詳しく説明しました。麻50%と再生紙50%で作られたこの新しいパッケージを開発するのに、ヴーヴ・クリコは2年の研究開発を必要としました。この製品は2030年までにCO2排出量を50%削減するというメゾンの目標を達成するための重要な役割を担っています。アイリス・デキャンプスは、「麻は未来の植物である」と考えており、麻のライフサイクルにおける多くのアドバンテージについて詳しく説明します。「私たちは自社のセラーから120km離れたシャンパーニュ地方で麻を調達しています。麻は硬い繊維で構成されているため、それによって土壌を再活性化することができるほか、段ボールの5倍もリサイクルが可能です。また、麻は炭素吸収源としても機能し、1ヘクタールの麻は、1ヘクタールの森林の4倍の炭素を吸収します。麻は非常にクリアな色合いの紙を製造できるため、漂白に必要な化学薬品やエネルギーを減らすことができます 」。

 

…各イノベーションを売り込むためのスペースも…

VivaTechサロンの全期間を通じて、スタートアップ企業は「Dream Box」の専用スペース内でLVMHのスタッフに自社のイノベーションを売り込みました。そのなかには、LVMHイノベーションアワードの未来の受賞者がいるかもしれません。

…LVMH流のオープンイノベーションを発見する

グループのメゾン内で特定されたイノベーションのニーズをスタートアップ企業と共有するために、グループのオープンイノベーション部門は、オープンランドと名付けられた没入型スペースを作りました。VivaTechで紹介されたオープンランドはオンライン(https://thejourney.lvmh.com)でもアクセスが可能です。

 

2023年6月16日 – 3日目 – 未来は今日刻まれる

VivaTechに入ってすぐ、左方向に進み、エスカレーターで上の階に向かいます。あとは連絡通路を渡るだけ!そこは、スポーツのイノベーションに特化したHall 2。

目の前にはLVMH Courtがそびえ立ち、そのなかでティファニー(Tiffany & Co.)、メイクアップフォーエバー、ウブロ、レゼコー=ル・パリジャン、タグ・ホイヤーが、トップアスリートおよびアマチュア選手たちのスポーツのプラクティスを改善または充実させる方法を紹介しました。

スポーツの未来

LVMH Courtに入るとすぐに、メイクアップフォーエバーがウォータープルーフ アイライナー「アクアレジスト」のコスメシリーズを紹介していました。最も過酷な条件にも耐え得るこの製品は、シンクロナイズドスイマーのニーズに応えて開発されました。

ティファニー(Tiffany & Co.)の世界では、ティファニー ブルーでリデザインされたアイコニックなスニーカー「エア フォース 1」で、製造メーカー、ナイキとの注目のコラボレーションを紹介しました。また、ティファニー(Tiffany & Co.)とナイキのコラボレーションを彩るホイッスル、クリーニングブラシ、シューホーン、レースロックを始めとする、多彩なシルバーアクセサリーも見ることができました。

LVMH Court反対側のタグ・ホイヤーでは、パッティンググリーン上で、コネクテッドウォッチのゴルファー専用新機能を紹介。スイングやパットを行うと、ショットの方向、距離測定、スコアなど、「タグ・ホイヤー コネクテッド」がすべての必要な情報を自動的に表示するため、プレーを楽しむことに集中できます。

それだけではありません。ウブロでは、VRゴーグルを装着し、バーチャルスタジアムで没入型体験をすることで、サッカーへの愛を感じることができました。またスポーツはファンに関わることであるため、ル・パリジャン – レゼコーはファンゾーンを設けて、ここ数年間で最もシンボリックなスポーツのヘッドラインを見せました。

 

女性起業家の未来…

ヴーヴ・クリコの名で知られるバルブ-ニコル・ポンサルダンは、19世紀初頭に弱冠27歳でフランス初の女性起業家の一人となると同時に、女性として初めてシャンパンハウスのトップに就任しました。ロゼ シャンパーニュと「ルミアージュのテーブル」(動瓶台)を発明したこの天才的な革新者の遺産は、とりわけ、2023年に50周年を迎えた「Bold Women Award ボールド ウーマン アワード」により女性起業家をサポートするメゾン ヴーヴ・クリコの確固たるコミットメントに表れています。

女性起業家のための世界初のオープンデータベース「ボールド・オープン・データベース」を年初に構築したことで、その取り組みはさらに前進しています。VivaTechの「LVMH Dream Box」で披露された「ボールド・オープン・データベース」はオンラインでもアクセスが可能です。現在、すでに約1600人の女性起業家がこのプラットフォームに登録しています。

…そして男性起業家の未来、イーロン・マスク氏を迎えて

金曜日のVivaTechサロンに招かれたイーロン・マスク氏は、Publicisグループの監査役会会長であり、レゼコー=ル・パリジャン グループと共同でViva Techを創設したモーリス・レヴィが司会を務める円卓会議のゲストとして登場しました。テスラ、スペースX、Twitterのオーナーを務めるイーロン・マスク氏は、満員のドームホールを前に、LVMH画像・環境部門担当アントワーヌ・アルノー、ロレアル チーフ デジタル オフィサーのアスミタ・デュベイ、オレンジ社の最高経営責任者クリステル・ハイデマン氏で構成されるパネルディスカッションのなかで、起業家としての人生およびその偉大な功績について語りました。

© Carolina Arantes

Viva Techが大衆に門戸を開く

土曜日、Viva Techサロンは、子供を含むすべての人に開かれました!老若男女がLVMHグループのメゾンが披露するすべてのイノベーションを目にし、メゾン コヴァが主催するティラミスのワークショップや、メイクアップフォーエバーのボディペインティング体験にも参加しました。

Save Your Wardrobeがビバ・テクノロジーで2023 LVMHイノベーションアワードの大賞を受賞

LVMHは第7回LVMHイノベーションアワードの受賞者を発表し、7社のスタートアップ企業が表彰されました。審査員による審議の結果、ベルナール・アルノーは、循環型アプローチを用いてワードローブのメンテナンス、修理、管理を行うデジタルプラットフォームを作り上げたスタートアップ企業Save Your Wardrobeに大賞を授与しました。セレモニーには、LVMHグループのバーチャルアンバサダーであるLIVIが再び登場し、イノベーションをアピールしました。

回を重ねるごとに、LVMHイノベーションアワードはスタートアップ企業を対象とする賞の中でもトップクラスの地位を確立しています。それを物語るように、今回は過去最多の応募数を記録しました。75ヵ国から1300社以上のスタートアップ企業が集まり、そのうちの250社以上が持続可能な開発&グリーンテックのカテゴリーに応募しています。

一次選考の結果、ラグジュアリー業界の未来を形作る可能性を秘めたソリューションを提案するスタートアップ企業18社が選ばれ、ファイナリストとして、ビバ・テックのLVMH「ドリームボックス」パビリオンに参加し、社員体験/ダイバーシティ&インクルージョン、ブランド デザイアビリティ、カスタマーエクスペリエンス、オムニチャネル&リテール、オペレーションの卓越性、持続可能な開発&グリーンテックの6つのカテゴリーで決勝に進出します。

審査の結果、Save Your WardrobeにLVMHイノベーションアワードの大賞が贈られるとともに、5社が受賞を果たし、また、データと人工知能に特化した特別賞が発表されました。

「Save Your Wardrobeは、LVMHイノベーションアワードの栄えある受賞者リストに加わります。受賞者全員がグループ内で模範的なコースを辿り、メゾンの魅力をつねに高め、最高の思い出となる体験を提供することに貢献しています。また、Save Your Wardrobeは、グループが掲げる環境ロードマップ『LIFE360』の柱である、創造性に富んだ循環経済の推進の行動目標を完璧に説明しています。同社のソリューションは、グループのメゾンの願いとお客様の期待にすぐに共鳴するものと確信しています」と、LVMHグループのCEO兼会長であるベルナール・アルノーは明言します。

「LVMHイノベーションアワードは、卓越性、創意工夫、前衛性を象徴しています。多くの優れた起業家がいる中での受賞は、Save Your Wardrobeがファッションとラグジュアリーの世界に傑出した価値をもたらしていることの証です。これは、私たちの冒険における記念碑的な節目であり、LVMHグループのメゾンの伝統を守りながら、ラグジュアリー体験の限界をさらに押し広げるという決意がより一層強まります」と、Save your Wardrobe創業者兼CEOのハスナ・クルダは述べています。

Save Your Wardrobeが2023 LVMHイノベーションアワード大賞を受賞

ロンドンを拠点とするスタートアップ企業である同社は、「オムニチャネル&リテール」のカテゴリーでも受賞を果たし、ワードローブのメンテナンス、修理、管理が可能な、エンドツーエンドのデジタルサービスを提供しています。このサービスは、ユーザーのワードローブの耐用期間を向上させます。ブランドと小売業者のニーズを考慮して設計されたプラットフォームは、明瞭なアフターサービスの予約と管理を通じて、購入後の体験を合理化します。こうしたサービスの利用が可能なのは、自動化された物流システム、オペレーション管理、顧客とのスムーズな連絡、リアルタイムデータ報告によるものです。

柔軟なSave Your Wardrobeは、店舗、オンライン、既存のCRMシステムなど、どんなチャネルにも統合することができます。このプラットフォームは、社内のあらゆるサービス提供者を統合することも、世界中で厳選された衣類ケア専門家のネットワークを活用することも可能です。

スタートアップ企業のSave Your Wardrobeは、1年間、Station Fを拠点とするグループのインキュベーター「ラ メゾン デ スタートアップ LVMH」で、同社に合った個別のサポートが得られます。

その他の受賞者には、知名度の向上と、グループを象徴するメゾンのエコシステムへのアクセスという貴重な機会が提供されます。また、新市場や新技術の開拓の意欲を持つ有望なスタートアップ企業とグループ内のメゾンとのコラボレーションを構築・加速させることができます。

2023年受賞者 (カテゴリー別)

  • 社員体験/ダイバーシティ&インクルージョン:Neobrain

人事部門向けに設計された、社内流動性を促すAIベースの人材管理ソフトウェアシステム

Neobrainは人工知能に基づくデジタルプラットフォームで、適切な人材を適切な時期に適切な場所に配置できるよう企業を支援します。スキルとモチベーションを中心とするNeobrainのソリューションは、組織における3つの主要ニーズである、従業員のエンゲージメントとロイヤルティの促進、社内流動性の向上、従業員のスキルと企業戦略の整合に対応しています。高度なテクノロジーを応用したAPIによって、Workday、SAP SuccessFactors、Personio、Oracleをはじめ、数多くの人事情報システムとのやりとりが可能です。

  • ブランド デザイアビリティのためのイメージ&メディア:VidMob

Creative Analytics(クリエイティブ アナリティクス)、数値データ、的確な提案で、デジタル動画広告のパフォーマンスを向上

VidMobは、マーケティングのプロ向けに初めて登場した、効率性の高いクリエイティブなプラットフォームです。AIを使ってデジタル広告を分析し、広告クリエイターに具体的な情報を提供することで、制作の効果を向上させます。

  • デジタル没入体験:Absolute Labs

ブロックチェーンを分析し、NFT価格、Web3.0マーケティング、ウォレットメッセージングを確定するCRM Web3.0プラットフォーム

Absolute Labsは、ブロックチェーン分析とWeb3.0マーケティング自動化を行う初のプラットフォームを開発しました。そこには2つの目的があります。まず、ブロックチェーンの的確な分析に基づく、ブランドのNFT価格戦略のオペレーションの支援。さらに、市場動向を把握し、適切な顧客セグメンテーションを実施することで、こうした顧客に向けてウォレットを通じたマーケティングキャンペーンの自動化を可能にします。この技術は、Web3.0視聴者に対応する新たなマーケティングチャネルとなっています。

  • オムニチャネル & リテール:Save Your Wardrobe、LVMH イノベーションアワード大賞との同時受賞
  • オペレーションの卓越性:LivingPackets

追跡、保険、支払の機能を備えた、再利用可能で安全なネット接続インテリジェントパッケージング

LivingPacketsは2016年12月に創業し、当初はナントを拠点にTHE BOXを提供する、少人数の研究チームを中心に活動していました。以来、同社は成長を続け、現在、70人近くを雇用しています。40以上の登録特許に基づく、安全かつ再利用可能なインテリジェントパッケージを設計しています。主力商品であるTHE BOXは、ラスベガスで開催されたCES 2020で「世界を変える最大の可能性を秘めた製品」に選ばれました。

  • 持続可能な開発&グリーンテック:Woola

プラスチックごみを減らすために廃棄羊毛から作られたパッケージ

2020年に設立されたWoolaは、廃棄羊毛を使って気泡緩衝材の代替となる梱包材を製造しています。企業が採用するWoolaの製品は、化粧品やスキンケア製品、ジュエリー、ファッションアクセサリーなど、壊れやすい品物の送付に使用されています。

  • データ&AI 特別賞:ChatLabs

AIによって高いコンバージョン率を実現する、極めてパーソナライズされたソーシャルコマース体験

ChatLabsが繰り広げる生成力に長けた旅は、AIのパワーを活用し、企業が極めてパーソナライズされた方法でストーリーを伝え、価値観を共有することを可能にし、一人ひとりにユニークなカスタマーエクスペリエンスを生み出します。ブランドは今や、ソーシャルメディアトラフィックを誘導し、顧客にとって文脈に沿ったより豊かな体験、より魅力的で創造性にあふれた、意味のある体験へと向かわせることができます。そうすることで、顧客を特定のブランドに向かって正しく進ませることが可能になるのです。

LVMHは、際立って革新的なサービスを提供し、各カテゴリーにおいて傑出していたスタートアップ企業7社に称賛を贈ります。

ファイナリストに選ばれた全スタートアップ企業は、グループのインキュベーターである、ラ メゾン デ スタートアップでビジネスを加速し、LVMHとグループ傘下の75のメゾンでサービスや専門技術を開発するための特別なサポートを得ることになります。

©Marie Rouge

©Marie Rouge

若手ファッションデザイナーの育成・支援を目的とした第10回LVMHプライズ 2023:受賞者

2023年6月7日、若手ファッションデザイナーの育成・支援を目的とした第10回LVMHプライズのファイナルが、フォンダシオン ルイ・ヴィトンにて開催されました。LVMHグループのメゾンからは8名のアーティスティック・ディレクター、ジョナサン・アンダーソン、マリア・グラツィア・キウリ、ニコラ・ジェスキエール、マーク・ジェイコブス、キム・ジョーンズ、ニゴー、ステラ・マッカートニー、シルヴィア・ヴェントゥリーニ・フェンディが参加し、同じくデルフィーヌ・アルノー、ジャン=ポール・クラヴリ、シドニー・トレダノが出席しました。

ファイナリスト9名の中から、審査員がLVMHプライズを授与したのは、日本人クリエイターであり、ユニセックス プレタポルテを扱うブランドSetchu(セッチュウ)の創業者、桑田悟史(39歳)でした。彼には40万ユーロの基金が贈られます。また、LVMHの専門家チームから1年間指導を受けることになり、ソフィー・ブロカールがチーフメンターを務めます。イスラエル人女優のガル・ガドットから桑田悟史にLVMHプライズが贈呈されました。

今年、審査員が特別にカール・ラガーフェルド賞を授与したのは、ウクライナ人クリエイターで、ウィメンズ プレタポルテ ブランド Bettterの創業者、ジュリー・ペリパス(38歳)と、イタリア人クリエイターで、メンズ/ユニセックス プレタポルテ ブランドMaglianoの創業者、ルカ・マグリアーノ(36歳)でした。両者には20万ユーロの基金とLVMHグループによる1年間のメンターシップが贈られます。中国人シンガー&パフォーマーであるリュウ・シンから2人にカール・ラガーフェルド賞が手渡されました。

デルフィーヌ・アルノーの声明:「本日、LVMHプライズが記念すべき第10回目を迎え、同賞がSetchuに贈られることを大変嬉しく思います。Setchuの作品には見事な技巧の仕立てとエレガンスが融合し、洗練と確かな技術を兼ね備えた、自在な組み合わせが楽しめるワードローブを構成しています。また、審査委員会の決定により、2ブランドにカール・ラガーフェルド賞が授与されました。Bettterはアップサイクルによる先鋭的なシルエットが特徴であり、Maglianoは詩情あふれるリラックスした装いのコレクションを展開しています。ファイナリスト全員を讃えるとともに、卓越した才能と創造性に拍手を送りたいと思います。また、ガル・ガドットとリュウ・シンには、本日ご出席いただいたことに心から感謝しております。お二人は、それぞれの分野で傑出した人物であり、私たちにインスピレーションを与えてくれる存在です。最後に、今回のプライズに参加し、若手の創作を支援してくださった、素晴らしい審査員の方々にも感謝いたします」

さらに、ファッションスクールを卒業した3人の若者が表彰されました。表彰されたのは、リュック・アルベール(Institut Français de la Mode、パリ)、ジュスティーヌ・ジャノ(Institut Français de la Mode、パリ)、ニッキー・パーク(College of Creative Studies、デトロイト)です。各自に1万ユーロが贈られ、それぞれ、ディオールのメンズウェア、ルイ・ヴィトンのウィメンズウェア、ルイ・ヴィトンのウィメンズレザーグッズのスタジオに1年間所属することになります。今年、基金の総額は86万ユーロに達しました。

グローバルな環境戦略を実施しているLVMHグループと同様に、若手ファッションデザイナーの育成・支援を目的としたLVMHプライズでも、受賞者が環境問題をデザインや生産過程に取り込めるよう支援したいと願っています。受賞者にはそれぞれ具体的なメンタープログラムのほか、グループのファッション・レザーグッズブランドのデッドストック素材に新たな価値を与える、Nona Sourceのプラットフォームで使用可能な2万ユーロ、1万ユーロの資金が提供される予定です。

若手ファッションデザイナーの育成・支援を目的とした第11回LVMHプライズは2024年に開催されます。

 

LVMHイノベーションアワードで夢を現実に変えたスタートアップ企業Toshi、Simplifield(シンプリフィールド)、Bambuser(バンブーザー)と出会う

2022年LVMHイノベーションアワードを受賞したTOSHIの最初のエピソードをご覧ください

2022年6月、スタートアップ企業TOSHIのCEO兼創業者であるリ・ソジン氏が、パリで開催されたビバ・テクノロジーのオフィシャルセレモニーにおいて、LVMHイノベーションアワードの大賞を受賞しました。LVMHのCEOであるベルナール・アルノーから授与されたこの賞は、LVMHのエコシステムの中で、非常に有望な旅(Journey)が始まることを意味しています。「The Journey」シリーズでは、LVMHとの出会いや、挫折から成功までのスタートアップの舞台裏を紹介します。最初のエピソードでは、リモワのグローバルeコマース&CRMディレクター、ジュリアン・モレル氏が、このパートナーシップの成功により配送体験が再定義され、メゾンが常に革新とお客様へのサービスを向上させる方法を模索していることを語っています。TOSHIは現在、LVMHのインキュベーター「Maison des Startups」の一員として、加速度的に発展しています。すでにティファニー、ルイ・ヴィトン、フェンディなどの多くのメゾンにソリューションを展開しています。

シリーズの2つ目のエピソードで、2021年LVMHイノベーションアワードを受賞したBAMBUSER(バンブーザー)を迎える

シリーズはこの新しいエピソードでBAMBUSER(バンブーザー)の奇跡を振り返ります。この2007年に設立されたスウェーデンのスタートアップ企業は、並外れたCMストリーミング エクスペリエンスを提供して、メゾンのオンラインショッピング エクスペリエンスに革新をもたらしています。マリアム・ガレマーニは、デジタルと物理的な世界の新しい形の相互作用というコンセプトにおいて、スタートアップ企業をさらに進歩させたMaison des Startupsのサポートの重要性について語っています。このアバンギャルドなエスプリは、D2C マーケティングディレクターのエロディ・プランションの証言を通してこのコラボレーションに大きな熱意を示した、パルファン・クリスチャン・ディオールを始めとするさまざまなメゾンとのパートナーシップを育みました。

 

シリーズの3つ目となるエピソードで、スタートアップ企業SIMPLIFIELDについてご紹介します。 

ザ ジャーニーのこの3つ目のエピソードでは、スタートアップ企業SimpliFieldを取り上げます。創業者のバンジャマン・ズヌーが、2013年に自ら立ち上げ、世界の数千という店舗の業務管理を簡素化したこのソリューションについて語ります。メゾン・デ・スタートアップによって、このフランスのスタートアップ企業は、顧客体験を重要視しているLVMHをはじめとするグループと効率的に仕事をするためのアプローチを構築することができました。ウブロのマーケティングマネージャーのオードレー・コロジエチャクは、SimpliFieldが時代に合った企業あるとして、顧客の要望に耳を傾け、急成長中のこの組織とのパートナーシップを称えています。 

LVMH、ビバ・テクノロジーで2022 イノベーションアワードの受賞者、および総合優勝企業TOSHIを発表

6月15日から18日までパリで開催されている、2022 ビバ・テクノロジーの2日目、LVMHは、特別な授賞式で第6回LVMHイノベーションアワードの受賞者を発表しました。TOSHIは、ラグジュアリーなリテールブランドがより良い状態で商品を顧客へ届けるための、一人ひとりのニーズに応える、持続可能なラストマイル ソリューションを提供するスタートアップ企業。ベルナール・アルノー(LVMH会長兼CEO)、および選考委員会による選考の結果、総合優勝に選ばれました。このほか、スタートアップ企業6社が各カテゴリーで受賞しました。3D/バーチャル製品体験 & メタバース、社員体験 & 企業の社会的責任、メディア&ブランド認知、オムニチャネル&リテール、オペレーション & マニュファクチャリングの卓越性、持続可能性、そしてデータ & AI分野では1社が特別賞を受賞しています。

今年で6年目となるLVMHイノベーションアワードは、ビバ・テクノロジーのハイライトのひとつとして開催されており、それ自体が世界的なイノベーションエコシステムにとって重要なイベントになっています。LVMHは、その参加を通じて、すべての人にとってより良い未来を築くために、起業家精神とイノベーションを支援することの必要性を認識しています。またそれは、75のメゾンと独自の世界観を持つスタートアップ企業が実際に対話することで生まれる絶え間ない創造性が、いかに自らを成長させてくれるかをも示しています。

2022 LVMHイノベーションアワードには、75カ国から950を超えるスタートアップ企業の応募がありました。10カ国から合計21のスタートアップ企業がファイナリストとして選出され、とりわけ、さまざまな側面からカスタマーエクスペリエンスを向上させる手腕が評価されました。48%のファイナリストの創業者、または共同創業者が女性です。

「LVMHでは、イノベーションが生命線です。それにより、メゾンの製品やサービスの魅力を継続的に向上させることができます。2022 イノベーションアワードのファイナリストたちは、ラグジュアリーとテクノロジーの出会いをさらに育む力を与えてくれ、また、彼らの企業家精神と結びつくことで私たちの企業家精神にも刺激を与えてくれることでしょう」と、LVMHのCEO兼会長であるベルナール・アルノーは述べています。

TOSHIが2022 LVMHイノベーションアワードを受賞

2017年に設立された、ロンドンを拠点とするスタートアップ企業のTOSHIは、ラグジュアリー製品の配送に、より質の高い人間味のある基準をもたらしています。TOSHIは、顧客に最適な時間や場所で、店舗でのサービスを直接提供しています。また、物流においては、都市部の渋滞を避けるために公共交通機関を利用したり、カーボンニュートラルな配送を実現するために電気自動車を導入するなど、革新的で持続可能なアプローチを採用しています。従業員には全員報酬が支払われます。ベルルッティ、クリスチャン・ディオール クチュール、リモワがこのサービスを利用しています。

「LVMHイノベーションアワードを受賞でき、とても興奮していますし、感謝でいっぱいです。ブランドが迅速に適応しつつある消費者の新しいライフスタイルとは、生活の他のすべての要素がオンデマンド経済でまわっている、利便性を核としたものです。ブランドは、顧客に総合的にアプローチし、持続可能性を重視し、カスタマーサービスやカスタマーエクスペリエンスに注力することが求められます。TOSHIが提供するこうした自宅でのサービスは、近い将来、買い物の新常識としてスタンダードになると私たちは信じています」と、TOSHIの創業者兼CEOであるリ・ソジンは語ります。

2018年からパリのスタートアップキャンパスStation Fを拠点に実施されているLVMHのアクセラレータープログラム「La Maison des Startups LVMH」の一環として、TOSHIは6カ月間の個別サポートを得ます。

2022年受賞者 (カテゴリー別)

  • データ & AI 特別賞:MarqVision

2019年にロサンゼルスで設立されたMarqVisionは、オンラインで販売されている製品から偽造品を検出して取り除きます。MarqVisionのAI画像認識と意味解析により、ブランドは大規模に偽造品販売を検出し、取り除くことができます。大量のデータを取得し、処理することができるため、偽造品の状況を総合的に分析することができます。ブルガリやティファニーがこのサービスを利用しています。

  • 3D/バーチャル体験 & メタバース:Bitski

サンフランシスコに拠点を置くBitskiは、2018年に設立されました。ブランドは、Bitskiをエンタープライズ管理レイヤーとしてウェブサイトやメタバースアプリ、ゲームへ組み込むことで、NFTの作成、販売を行うことができます。また、ユーザーは、安全かつ準拠したウォレットにNFTを保管したり、ウォレットを異なるメタバースと容易に接続することができます。

  • 社員体験 & 企業の社会的責任:Gamino

Gaminoは2020年にフランスのナンテールで設立され、障がいに対する意識を高めるデジタルトレーニングを提供しています。Gaminoでは、障がい者の意識を完全にデジタル化し、「疑似体験」することができます。あらゆるメディアで、24時間いつでもアクセス可能です。1週間のイベントでは、参加した社員が具体的な障がいの状況を疑似体験することができます。

  • メディア & ブランド認知:SeenThis

ストックホルムに拠点を置くSeenThisは2017年に設立され、動画広告やコンテンツの表示を高速化するストリーミング技術を提供しています。すべての広告はすばやくロードされ、ユーザーのインターネット接続に最適化されるうえ、環境にも配慮しています。SeenThisは、ファイルサイズに制限のないHD品質の動画やコンテンツをディスプレイでストリーミングすることで、デジタル広告を刷新しています。

  • オムニチャネル & リテール:The ShowCase

2021年に設立され、ジュネーブに拠点を置くThe ShowCaseは、ライブビデオを通したウォッチ&ジュエリー製品のプレゼンテーションを強化しています。店舗で使用するハードウェアを提供することで、セールスアソシエイトは、パーソナライズされた、高品質で充実した製品のプレゼンテーションを遠隔で行う一方、顧客との密接なかかわりを維持することもできます。ショーメ、ルイ・ヴィトン、タグ・ホイヤーがこのサービスを利用しています。

  • オペレーション & マニュファクチャリングの卓越性:TOSHI

2017年に設立された、ロンドンを拠点とするスタートアップ企業のTOSHIは、ラグジュアリー製品の配送に新たな基準をもたらしています。オンラインストアの顧客に対しては、30分単位の正確な配達時間指定ができるうえ、事前の支払いなしに複数のサイズや「inspire me(インスパイア ミー)」アイテムを試着できる、チェックアウト・デリバリー・オプションを提供しています。返品アイテムにも迅速に対応します。ベルルッティ、クリスチャン・ディオール クチュール、リモワがこのサービスを利用しています。TOSHIは、オペレーション & マニュファクチャリングの卓越性で賞を獲得しただけでなく、LVMH イノベーションアワード 2022の総合優勝にも選ばれています。

  • 持続可能性:WeTurn

2020年にパリで設立されたWeTurnは、売れ残った商品やテキスタイルを、新たにリサイクルされた糸や質の良い布に生まれ変わらせています。完全なクローズドループから生まれるのは、環境負荷を押さえたトレーサブルなヨーロッパ製素材です。 クリスチャン・ディオール クチュールはこのサービスを利用し、アイコニックなトワルドジュイの生地を新しい糸のコレクションへとリサイクルしました。

LVMHは、それぞれのカテゴリーで際立った提案をした7社のスタートアップに称賛を贈ります。これまで以上にデジタル化が進む中、これらのスタートアップは各専門分野で卓越性を発揮し、未来のカスタマーエクスペリエンスの形成に貢献する製品とサービスを提供してくれることでしょう。

イノベーションアワードのファイナリストに選ばれた全21社の情報は、LVMHのプレスキットをご覧ください:https://virtualapartment.lvmh.com

LVMH、ビバ・テクノロジー 2022にてグループのアパートメントとイノベーションエコシステムの成長力を発表

ビバ・テクノロジー 2022の1日目、LVMHアパートメントには大勢の来場者が訪れました。ディープブルーに彩られ、パリのオスマン様式建築からインスピレーションを得たスタンドは、エレガントなライン、色彩豊かなプランター、窓を思わせる高い開口部があしらわれています。

👉 Twitterにて、イベントのライブ配信を行います。

スタンドの雰囲気が伝わる、エントランスのドア枠に取り付けられたレターボックスのQRコードをスキャンすると、パリにあるポルト・ドゥ・ヴェルサイユ見本市に設置された実際のスタンドのWeb3版である、バーチャルのLVMHアパートメントにアクセスできます。この没入型のバーチャル世界では、LVMHグループのメゾンが紹介するイノベーションや、スタートアップ企業による多様なエコシステムをはじめ、デジタルおよびIT分野におけるグループ全体の最新求人についても詳しくご覧いただけます。

未来へ足を踏み入れる

LVMHアパートメントでは、メゾンが形作る未来を体験していただくことができます。

展示されているのは16のメゾンによるイノベーション。そのひとつであるブルガリのオクト フィニッシモ ウルトラは、バレルにQRコードが刻印された世界最薄の機械式時計です。コードをスキャンすると、ブロックチェーン技術を通じて真正性が保証されているNFTアートや、特別なマルチメディアコンテンツにアクセスできます。さらに、この革新的なオブジェは、2021年LVMHイノベーションアワードのファイナリストに選出されたスタートアップ企業、Levitaが開発したテクノロジーによって、宙に浮かぶように展示されています。

その隣、メイクアップフォーエバーが紹介するMorpho Beauty(モルフォビューティ)は、AIのパワーとメゾンのメイクアップアーティストの貴重な専門技術を組み合わせたプログラムです。Morpho Beautyでは、シェイプ、ライン、肌のトーン、肌質など、顔のさまざまな特徴を分析し、その美しさを最も効果的に高める製品やテクニックをお勧めします。

テクノロジーを…善意に!

LVMHアパートメントで紹介されているイノベーションの共通点とは何でしょうか。それらはすべて等しく、持続可能性の精神、つまり環境への影響を最小限に抑え、自然と環境を保護するというコミットメントからインスピレーションを得ています。日々、地球の豊かな資源を扱うグループのワイン & スピリッツ メゾンにとって、このコミットメントは特に重要です。LVMHアパートメントでは、シャトー・ガルペとルイナールがそのコミットメントを反映しています。どちらのメゾンも、パッケージのカーボンフットプリントを削減するイノベーションを紹介しています。シャトー・ガルペは「ガルペ・ノマド 2021 ロゼ」にリサイクルプラスチックを使用したフラットボトルを採用。その重さは、ロゼで伝統的に使用されるガラス製ボトルの10分の1です。また、ルイナールのチョークラップは、新しく、きわめて立体的な「セカンドスキン」ケース。「ドン ルイナール 2010」のシャンパンボトル用に制作され、その重さは、既存の製品の11分の1です。

少し歩いたところにあるグリーンウォールでは、ゲランのシンボルであるミツバチが目を引きます。今回初めて、メゾンは「クリプトビー」を発表します。この革新的なプロジェクトは、NFTの販売によってWeb3と持続可能性を融合させ、ミリエール渓谷の自然保護区にある区画の自然を取り戻すための資金を提供を目的としています。クリプトビーは、最も持続可能なブロックチェーンのひとつとされているTezosで展開されています。ビバ・テクノロジーの期間中にクリプトビーを購入した方には、アーティストのロジェ・キリマンジャロがデザインしたスペシャルエディション、「クリプトクイーンビー」が贈られます。

女性&テクノロジー

LVMHアパートメントのステージでは、「テクノロジーにおける女性のリーダーシップ、最後のフロンティア:インスピレーション!」と題して、アレクサンドラ、アンカ、リサが、グループやメゾンでの体験について対談を行いました。彼女たちの経験はとても豊かなものでした!そのうち2人は、若いインターン生としてLVMHでのキャリアをスタートさせ、その後、現在の彼女たちがそうであるように、知識豊富で尊敬されるリーダーになるべく職位の階段を登ってきました。成功の秘密は、幸運な出会い、チャレンジを促して刺激をくれたマネージャー、あふれるほどの勤勉さ、常に良いことをしたいという思い、そしてもちろん、それぞれの職業とチームに対する深い愛情です。LVMHグループでは、こうした女性の28%がIT部門で、71%がデジタル部門で働いています。彼女たちはチャレンジすることに喜びを感じ、LVMHのDNAに組み込まれている起業家精神に突き動かされています。新しいアイデアを考案し、試行錯誤して、より大きなスケールに展開していく…いずれもカスタマーエクスペリエンス向上という究極の目標のために!

LVMHのイノベーションアバター、リヴィが技術講演をスタート

ビバ・テクノロジーの期間中、来場者が訪れるLVMHのバーチャルアパートメントのラウンジルームでは、ラグジュアリー業界の未来に向けた主要テーマについて話し合う、20分間の技術講演に参加することができます。

1日目、リヴィは、グループのエキスパートが登壇する以下2つの技術講演で司会を務めました。

  • ブロックチェーン、NFT、メタバースといったテクノロジーが、より没入型で環境に配慮したラグジュアリー体験をもたらす方法について。登壇者はブルガリ、ジバンシィ、ルイ・ヴィトンのエキスパート。
  • データ変換とビューティーテックのセッションでは、メイクアップフォーエバーとセフォラのエキスパートが、パーソナライズされたショッピング体験を作り上げ、新製品を顧客に紹介するためのAI活用方法について実演。

2日目も、リヴィのラウンジルームで技術講演が開催されます。乞うご期待!

スタートアップ!

廊下を歩くと、別の部屋に入ります。そこは、LVMHが連携するスタートアップ企業のエコシステムに特化したスペース。この空間では、LVMH イノベーションアワード 2022の最終選考に残ったスタートアップ企業21社による、私たちの業界が直面している主要課題に対するソリューションを紹介しています。2018年に設立されたフランスのスタートアップ企業 Genesisは、生物多様性、炭素、汚染といったさまざまな側面に基づいた科学的評価システムを通して農地の健全性を評価しています。これらの指標をモニタリングすることで、農業慣行の影響を評価し、土地の健康状態を改善するための行動計画を策定することができます。

さらに左側で紹介されているのは、英国のスタートアップ企業 Lumen。その革新的なソリューションは、視線追跡システムとアルゴリズムを組み合わせることで、ブランドによるデジタル広告の注目度測定をサポートします。Lumenを活用することで、媒体や試聴時間をはじめ、広告が実際に見られたかどうか、さらに重要なこととしては、広告主がキャンペーンを最適化する方法を確認することができます。ロンドンを拠点とする別のスタートアップ企業 Toshiが紹介しているのは、「店舗とお客様を結ぶ」方法。このソリューションでは、特別なトレーニングを受けたToshiカスタマーサービス担当者によって、製品は30分単位で自宅へ配達されます。これにより、購入前に自宅で製品を手に取ったり、迅速に返品することも可能です。

今回はここまでです。1日ですべてをお見せすることはできません!盛りだくさんの内容の明日は、LVMHイノベーションアワードの授賞式からスタートします。第6回受賞者が発表される式には、ベルナール・アルノーと…リヴィも出席します!詳細はまた明日。

ビバ・テクノロジー2日目へようこそ!

LVMHは、ビバ・テクノロジー2日目を、ベルナール・アルノー出席のもと行われた待望のLVMHイノベーションアワード授賞式でスタート。その後も魅力的な交流や注目のイベントが行われました…その中で、LVMHグループ マネージングディレクターのトニ・ベローニは、ビバ・テクノロジーのメインステージで開催された、デジタルトランスフォーメーションについてのラウンドテーブルディスカッションに登壇。革新的なソリューションで急成長を遂げるスタートアップ企業を支援することが、メゾンの成長やカスタマージャーニーにとっていかに重要かを強調しました。

スタートアップ、再び!

2日目は、ドブ・ファリックとサムエル・ファリックのいとこ同士が2021年に設立したスタートアップ企業、Blockbarを見ていきます。Blockbarが作り上げたのは、プレミアム、およびスーパープレミアム ワイン&スピリッツのボトルに対応する革新的なNFT市場。各NFTは、実際のボトルの3Dモデルです。NFTの所有者はボトルを所有した後、「バーン(焼却)」することで、好きな時にそのボトルを手に入れることができます。真正性を保証するエレガントで効果的な方法です!

障がい者が直面する課題を社員が認識することは、ビジネスにとって最優先事項です。その支援のため、セヴェリーヌ・ハスラーとカミユ・マルジャンが2020年に設立したのがGaminoです。このフランスのスタートアップ企業は、ゲーム形式の短い(5~10分)デジタルトレーニング動画を開発しています。これにより、参加者は障がい者の状況をすばやく疑似体験することができます。例えば、失読症の人が文字を読む難しさを理解するために、Gaminoでは、連続的に文字を置き換えた手紙を参加者に読んでもらいます。Gaminoの自己啓発トレーニングは、LVMHイノベーションアワード 2022の社員体験 & 企業の社会的責任部門の賞を獲得しました。

スイスを拠点とするスタートアップ企業Showcaseは、まったく新しいソリューションを提案します。上部にスクリーンの付いた魅力的なライトボックスは、まさに携帯可能なミニスタジオ。店頭のセールスアドバイザーが、ラグジュアリーな時計やジュエリーを遠隔でプレゼンテーションするために特別にデザインされています。高品質な画像と調節可能な照明により、例えばダイヤモンドの輝きなど、製品の特徴的なディテールをすべて確認できるうえ、セールスアドバイザーは、まるでビデオ会議をしているかのように顧客とのやり取りができます。また、Showcaseは、昨年のLVMHイノベーションアワードを受賞したスタートアップ企業であるBambuserと協力し、ライブショッピング機能をソリューションに統合しています。

>>最新ニュース:LVMH、ビバ・テクノロジーで2022 イノベーションアワードの受賞者、および総合優勝企業TOSHIを発表  

受賞者は…

今年のLVMHイノベーションアワード授賞式は、多くの観客を前に、ビバ・テクノロジーのメインステージで開催されました。式にはベルナール・アルノーと、Publicisグループの監査役会会長でありビバ・テクノロジーの共同創業者であるモーリス・レヴィも出席しました。

21のスタートアップ企業(うち48%が女性リーダーを持つ企業)がLVMHイノベーションアワードの最終選考に選ばれ、ビバ・テクノロジーにて、未来のラグジュアリー業界の課題に対する革新的なソリューションを紹介しました。その6つの主要分野は、持続可能性、3D/バーチャル製品体験 & メタバース、社員体験 & 企業の社会的責任、メディア & ブランド認知、オムニチャネル & リテール、オペレーション & マニュファクチャリングの卓越性です。授賞式には、LVMHにおけるイノベーションの新しい顔として、共同主催のリヴィがバーチャルアパートメントから参加。6つのカテゴリーそれぞれにおいて、スタートアップ企業1社に賞が授与されました。また、データ & AI部門におけるイノベーションに対して、7番目となるスタートアップ企業に特別賞が贈られました。第6回LVMHイノベーションアワードの総合優勝はTOSHIでした。

過去6年間、LVMHイノベーションアワードには世界中から何百もの応募が集まっています。今年、75カ国から寄せられた950もの革新的なソリューションを評価した結果、LVMHは、メゾンが直面している課題に向けたソリューションを提供するスタートアップ企業21社を最終選考に選出。パリのインキュベーション施設、Station Fで行われるグループのアクセラレータープログラム、La Maison des Startupsに招待しました。

LVMHイノベーションアワード 2022で総合優勝したスタートアップ企業のTOSIは、La Maison des Startupsの一環として6カ月間の個別サポートを得ます。2017年、リ・ソジンがロンドンで創業したToshiは、ラグジュアリー製品の配達に関する基準を再定義しています。eコマースの顧客が、30分単位で時間を選択すると、特別なトレーニングを受けたToshiのアソシエイトが自宅まで配達。それにより「購入前のお試し」が可能となり、自分に合わないと思った商品はすぐに返品することもできます。ベルルッティ、クリスチャン・ディオール クチュール、リモワがすでにこのサービスを利用しています。

明日のビバ・テクノロジー3日目をお楽しみに…エキサイティングな内容が盛りだくさんです!

ビバ・テクノロジー3日目! 

リーダーたちがそれぞれのビジョンを共有

ビバ・テクノロジー3日目、ステージ3では、ヘネシーのプレジデント兼CEOであるローラン・ボワロが、名高いコニャックハウスの未来における新しいテクノロジーの影響について語りました。

何世紀にもわたるヘネシーの歴史、世界的拡大、そしてフランスのテロワールに根ざした深いルーツを取り上げたローラン・ボワロは、AIの活用や土壌に関する知識を深めること、また、メゾンのさまざまなコミュニティとつながり、ダイナミックな関係を育むためにメタバースでのブランドの存在感を拡大することなど、主要なテーマについてより深く理解することをはじめ、ヘネシーが重要な課題に対応していくためにはイノベーションが不可欠であると強調しました。

ボワロは、物理的な場所に関係なくコミュニティとつながり、コミュニティの人々との有意義な交流を発展させていくことが、ヘネシーのビジョンの核心であると指摘しました。メゾンはまた、カスタマーエクスペリエンスを充実させ、刷新するために、優れたパーソナライズを実現するデジタル証明書、暗号資産決済、メタバースでの製品モデルなどを活用したWeb3の開発にも積極的に取り組んでいます。

ヘネシーのすべての活動は地球や土壌に直接関係しています。そこではブドウの木が栽培され、その果実が唯一無二のコニャックを作り上げているのです。ローラン・ボワロはそう語りました。このように、ヘネシーは環境問題への意識を高めています。それらに対応するためには、新しいテクノロジーは間違いなく大切な資産となるでしょう。

午後のビバ・テクノロジー ステージ2では、クリプト&メタバースに関するLVMHグループのリーダー、ネリー・メンサが、メタバースにおけるビジネスチャンスを取り上げたラウンドテーブルディスカッションに参加しました。

Web3の主要企業から、マルク・プチ氏(Epic GamesのVP、ジェネラルマネージャー、アンリアル エンジン エコシステム担当)、セバスチャン・ボルジェ氏(Sandboxの創業者兼COO)、セバスチャン・バドー氏(Ledgerのメタバース&Web3 VP)も参加するなか、ネリー・メンサは、いまだ発展段階にあるWeb3の計り知れない可能性を強調しました。またLVMHが、支払い方法、顧客のフォローアップ、製品の組み合わせ(NFTと現物製品とのマッチング)、メタバースによるカスタマーエクスペリエンスの向上に向けて、さまざまな手段を模索していることについても触れました。

ネリー・メンサは、メタバースのバーチャル世界が、顧客に愛されつづけている店舗での体験に置き換わることは決してないと語ります。一方で、メタバースは、顧客にインスピレーションを与え、カスタマージャーニーに沿った新しいタッチポイントを生み出す新たな機会をLVMHにもたらしています。

遺産を尊重

少し右側にはホワイトアーケードのセンターステージでがあり、そこには、フェンディの作品やクラフツマンシップをより詳しく知ることのできる、楽しいイノベーションがあります。「ハンド・イン・ハンド」プロジェクトに取り組むフェンディでは、デジタル体験を通して、イタリアの最高の職人が使う正確で緻密な手の動きを、来場者が再現することができます。3Dセンサーを内蔵した空間に手を入れると、メゾンのアイコニックなバゲットバッグにサンゴまたは上質なレースを装飾する体験ができます。職人の手に合わせるのは容易ではありません…でも、夢中になりますよ!

そのまま歩いていくと、メゾン ディオールが、モンテーニュ通り30番地の旗艦店を初の完全統合型ブティックとして、店舗でのカスタマーエクスペリエンスのあらゆる段階を見事に最適化した方法を紹介しています。伝説的アドレスで行われた最新のイノベーションによる卓越性を背景に、ディオールのセールスチームは現在、顧客のジャーニーに寄り添うべく、デジタルツールを使用しています。充実の内容には、顧客の基準を満たす製品を見つける3D パーソナライゼーション、簡略化された注文の準備と受け取りプロセス、デジタル決済や免税手続きのためのモバイルソリューションが含まれます。

他にはない、感覚的イノベーション

LVMHアパートメントのオープンキッチンで紹介しているのは「Senses of Hennessy(センス オブ ヘネシー)」。トラベルリテールの販売拠点向けにデザインされた没入型の体験では、旅行者はテイスティングをすることなく、数分でヘネシーのコニャックを探すことができます。

イメージ、音、香りをブレンドした「Senses of Hennessy」は、メゾンのコニャックが持つさまざまな感覚の側面を刺激します。装置の前に座り、ヘッドフォンを着け、タッチスクリーンの指示に従います。選択に応じて、マシンからは、マスター・パフューマーがヘネシーのコニャックをイメージして作り上げたさまざまな香りが漂います。AirParfumが開発したテクノロジーにより、香りは混ざらず、嗅覚への不可も抑えることができます!こうした香りの印象に寄り添い、さまざまな感覚を刺激するジャーニーを作り上げるため、ヘネシーではOpenWineも使用しています。それは、LVMHグループのイントラプレナー プログラム DAREによって開発されたもので、一連の短いビデオクリップには心に訴えかけるイメージと、落ち着く、癒しの音が組み合わされています。

HRストーリー

ビバ・テクノロジーが始まって以来、LVMHのスタンドにあるステージでは、IT&デジタルチームの社員によるHRストーリーの紹介が連日行われています。本日は、マリア、ジェシカ、ファブリスが、それぞれルイ・ヴィトン、LVMH、クリスチャン・ディオールから参加し、「ハイブリッドなデータチームがいかにリテールの世界を再定義するのか」について議論しました。一部を抜粋してご紹介します。彼らは、「データは哲学と同じだ!」と断言し、すぐさまその立場を貫きました。データは、答えや解決策を見つけるために、あたなにチャレンジを促します。その通り。まさに、データを扱うチームにとっての課題のひとつは効率的なコミュニケーション。しかも多くの場合、非常に異なる背景を持つ人々とのコミュニケーションです。それでも、全員が「数字には力がある」というモットーを共有しており、データはカスタマーエクスペリエンスを最適化するための素晴らしいツールであると強く信じています。突き詰めていくと、誰もが等しく持っている包括的な目標、それは、お客様やメゾンのためにデータを活用することです。

LVMH、ビバ・テクノロジー 2022にて拡張現実で登場

ヨーロッパ最大のスタートアップ企業&テクノロジーイベントであり、年に一度、ビジネスリーダーやスタートアップ企業、投資家が一堂に会するビバ・テクノロジーが、6月15日から4日間にわたり開催されます。本年、LVMHは、イベント全体を通して実際のスペースとデジタルなスペースを相互につなぐ、拡張現実を利用した展示を行います。グループでは、データ変換、Web3、持続可能性という、私たちの業界にとって重要な3つの課題に焦点を当てます。

パリのポルト・ド・ヴェルサイユ見本市会場にて、600平方メートルのスペースに設置された「LVMH アパートメント」では、16のメゾンによるイノベーションや、LVMH イノベーションアワードの最終選考に残ったスタートアップ企業21社が開発したソリューション、そして前年度のスタートアップ企業5社とのコラボレーションが展示されます。また、LVMHブース内の「オープンキッチン」では、研修プログラムのDAREやLa Maison des Startupsの発表も行います。

加えて、ビバテクノロジーでは、LVMHのリーダーやエキスパートが数名登壇します。6月16日にはグループ マネージングディレクターのトニ・ベローニが、6月17日(金)にはヘネシーのCEOであるローラン・ボワロと、クリプト&メタバースに対するグループの取り組みを率いるネリー・メンサがステージに上ります。

また、LVMHはビバ・テクノロジーのデジタルプラットフォームにて、LVMHの新しい「イノベーションの顔」であるリヴィ主催の、4つの異なるトピックに関する4回の技術講演を配信予定です。

4日間のイベントのハイライトであるLVMHイノベーションアワード授賞式は、6月16日(水)午前9時45分からビバ・テクノロジーのメインステージで開催されます。リヴィとの共催で行われるこの授賞式では、グループ会長兼CEOのベルナール・アルノー出席のもと、第6回LVMHイノベーションアワードの全受賞者が発表されます。

また、LVMHは、マイクロバースによるバーチャル世界での展示を初めて実施。LVMHの実際のブースを拡張した世界では、リヴィが進行役を務めます。

没入型のバーチャル世界を訪れる人々は、様々なメゾンやスタートアップ企業が紹介するイノベーションを見て回ることができます。また、LVMHのエキスパートが登壇するリヴィ主催の技術講演を聞いたり、リクルートスペースでは、美しい海の景色を眺めながらデジタル・IT関連の求人へ応募することも可能です!

バーチャルのアパートメントは、実際のアパートメントにあるQRコードから、またはLVMHのデジタルプラットフォームからアクセスすることができます。

6月15日、16日、17日、18日にポルト・ド・ヴェルサイユで開催されるビバ・テクノロジーで、拡張体験をお楽しみください!

若手ファッションデザイナーの育成・支援を目的とした第9回LVMHプライズ 2022:受賞者

2022年6月2日、若手ファッションデザイナーの育成・支援を目的とした第9回LVMHプライズのファイナルが、フォンダシオン ルイ・ヴィトンにて開催されました。LVMHグループのメゾンからは7名のアーティスティック・ディレクター、ジョナサン・アンダーソン、マリア・グラツィア・キウリ、ニコラ・ジェスキエール、キム・ジョーンズ、ステラ・マッカートニー、ニゴー&シルヴィア・ヴェントゥリーニ・フェンディが参加し、同じくデルフィーヌ・アルノー、ジャン=ポール・クラベリー、シドニー・トレダノが出席しました。 

ファイナリスト8名の中から、審査員がLVMHプライズを授与したのは、ロンドンを拠点とするイギリス人デザイナーであり、ウィメンズウェア/メンズウェアを扱うブランドS.S. Daleyの創業者、スティーブン・ストーキー・デイリー(25歳)でした。
彼には30万ユーロの基金が贈られ、LVMHの専門家チームから1年間指導を受けることになります。
授賞式では、女優のケイト・ブランシェットがLVMHプライズを発表しました。

また、審査員がカール・ラガーフェルド賞を授与したのは、ベニスビーチを拠点とするアメリカ人デザイナーであり、ウィメンズウェア/メンズウェア/ジェンダーレスコレクションを扱うブランドERLの創業者、イーライ・ラッセル・リネッツ(31歳)、そしてニューヨークを拠点とするアメリカ人デザイナーであり、メンズウェアブランドWinnie New Yorkの創業者、イドリス・バログン(29歳)でした。両者はそれぞれ15万ユーロを受け取り、LVMHグループによる1年間のメンターシップを堪能することになります。
イベントでは、オリンピックのスキー競技で金メダルを獲得したアイリーン・グーが、カール・ラガーフェルド賞を発表しました。

デルフィーヌ・アルノーの声明:「LVMHプライズ 2022が、S.S. Daleyのスティーブン・ストーキー・デイリーに贈られたことを大変嬉しく思います。  彼は、英国上流階級の文化のクラシックを取り入れることで、テーラリングのコードを独自のスタイルに仕上げています。今年の審査委員会で決定したカール・ラガーフェルド賞の受賞者の一人、ERLのデザイナーであるイーライ・ラッセル・リネッツは、ベニスビーチと出身地であるカリフォルニアの文化を表現し、喜びにあふれた、クールで官能的なウェアを制作しています。もう一人のWinnie New Yorkのイドリス・バログンは、メンズウェアの定番からインスピレーションを得て、カラフルでエレガントなコードを刷新しています。 
ファイナリスト全員の努力を讃えるとともに、その優れた才能と創造性に拍手を送りたいと思います。また、それぞれの分野で卓越した人物であり、私たちにインスピレーションを与えてくれる存在として、ケイト・ブランシェットとアイリーン・グーには、本日ここにお集まりいただいたことに心から感謝しています。最後に、今回のプライズに関わり、若手の創作を支援してくださった、素晴らしい審査員の方々にも感謝します」

さらに、ファッションスクールを卒業した3人の若者が表彰されました。表彰されたのは、フィリッポ・ベンダンティ(Università Iuav di Venezia、ヴェネツィア)、ミリアム・グリフィス(Central Saint Martins、ロンドン)、バレリア・パスコ(Les Ateliers Alix、パリ)です。それぞれ1万ユーロを受け取り、LVMHグループの3つのメゾン、ディオールのウィメンズウェア、ルイ・ヴィトンのウィメンズウェア、ディオールのメンズウェアのスタジオに1年間所属することになります。

グローバルな環境戦略を実施しているLVMHグループと同様に、若手ファッションデザイナーの育成・支援を目的としたLVMHプライズでも、受賞者が環境問題をデザインや生産過程に取り込めるよう支援したいと願っています。受賞者にはそれぞれ具体的なメンタープログラムのほか、グループのファッション・レザーグッズブランドのデッドストック素材に新たな価値を与える、Nona Sourceのプラットフォームで使用可能な2万ユーロ、1万ユーロの資金が提供される予定です。

若手ファッションデザイナーの育成・支援を目的としたLVMH プライズの第10回は2023年に開催されます。

LVMHの起業プログラム、DAREから誕生した高級素材のリセールプラットフォーム「Nona Source」が、ロンドンのMills Fabricaで英国初のショールームを開設

ファッションの新しい形を提案するNona Sourceは、ファッション&デザイン業界のプロフェッショナルたちに、LVMHメゾンの限定素材を競争力のある価格で購入できる機会を提供します。Nona Sourceは、その理念をパリからロンドンに伝え、キングスクロスのMills Fabricaに英国初のショールームをオープンします。

このロンドン拠点の開設は、英国のファッションやデザインのクリエイターたちに新たな機会をもたらし、高品質のデッドストック素材を使用することで、持続可能で循環型のファッション倫理を彼らのコレクションに織り込むことができるようになります。実際、さかのぼること2017年、ジバンシィとケンゾーの素材調達・製造の専門家であるロマン・ブラボは、メゾンの倉庫に保管されている高品質な生地である「眠れる美女」を発見しました。彼はすぐに、リセールプラットフォームを通じて彼らの創造力を高めることによって、新たな息吹を与える機会を見出したのです。新しいプロジェクトによってアイデアを具体的なソリューションへと変えることを目指す、LVMHが運営するインキュベーター DAREと、ケンゾーの素材の専門家で環境コーディネーターのマリー・ファルゲラ、金融におけるデジタルトランスフォーメーションの専門家のアンヌ・プリウール・デュ・ペレイとの出会いにより、このプロジェクトは実現しました。

そして数年後、彼らは「世界で最もクリエイティブな場所のひとつであるロンドンにショールームをオープンします。循環型の創造性と創造的再利用を発展させ、若きデザイナーや才能、ブランドを支援するというNona Sourceの取り組みにおいて、大きな前進となりました」と、Nona Sourceの共同設立者であるロマン・ブラボは述べています。

このプロジェクトは、今の時代にも合致しています。事実、LVMHファッション & レザーグッズの各メゾンが持つデッドストックのファブリックやレザーを再評価することで、Nona Sourceは、循環型の課題と可能性に対応する具体的なソリューションを提供しています。それは、LVMHの環境戦略の主な柱であり、LIFE 360 プログラム(LIFE: LVMH Initiatives For the Environment)で示されています。「ファッション業界においてより創造的な循環を促進することは、LVMHの環境戦略、LIFE 360の目標の一つです。Mills Fabricaが主催する、ロンドンのNona Source ショールームのオープンは、その姿勢をよく表しています。ロンドンや英国のクリエイティブ・コミュニティを支援することで、パリのショールームで1年前から行っているように、未使用のファブリックの循環やアップサイクルを促進することも目的としています」と、グループ環境担当役員のエレーヌ・ヴァラーデは述べています。

そこで、Mills Fabricaと提携することが最も自然な選択でした。実際のところ、Mills Fabricaは、イノベーションとコラボレーションを通じて、ファッションテックやアグテック企業がより持続可能な未来へ移行できるように支援するためのイノベーションプラットフォームなのです。The Millsは、革新者、起業家、組織のコラボレーションによるサクセスストーリーを生み出し、未来の世代のためにポジティブな変化をもたらすことを目的とした、画期的な再生プロジェクトです。「Nona Sourceの深い使命は、私たちの持続可能性に対する考えと強く一致するだけでなく、循環型で無駄ゼロを目指す倫理観を高級感と最先端デザインの最前線に置く、新しいファッションの形を開拓しています」と、Mills Fabricaのジェネラルマネージャーであるニキータ・ジャヤスリヤは述べています。

結果的にこの新拠点は、ファッション業界に革命を起こそうとするクリエイティブで持続可能性に熱心なデザイナーを刺激し、支援するための真のツールとなることでしょう。「ファッション業界が大きな廃棄物問題を抱えていることは周知の事実です。現在、衣料品の生産に使用される素材のうち、新しいテキスタイルにリサイクルされる割合は1%未満です。そこでNona Sourceは、LVMH傘下である世界有数のファッションメゾンが持つ素晴らしいデッドストックのファブリックとレザーを、競争力のある価格で提供しています。結果、新旧問わず、すべてのブランドにとって手が届くようになっています」とステラ・マッカートニーも述べています。

この新拠点は2022年5月11日にオープンし、この日からプロフェッショナルなクリエイターは、Nona Sourceのウェブサイトから、Nona Sourceの専門家とのプライベートアポイントメントを取ることができ、ラグジュアリーの未来を作り出すことができるようになります。

LVMHの新しいイノベーションの顔、リヴィがビバ・テクノロジーでLVMHラボに参加し、LVMHイノベーションアワードを競い合うスタートアップを発表

第6回目となるLVMHイノベーションアワードでは、採用キャンペーンのミューズであり、グループの「イノベーションの顔」であるリヴィ*が、今年の6月15日から18日に開催されるビバ・テクノロジーでLVMHラボに参加し、挑戦を続ける21社のスタートアップを発表します。

LVMHは、毎年開催されるヨーロッパ最大のスタートアップ&テックイベントの創設以来のパートナーであり、スタートアップ企業やソートリーダーを招き、物理的空間と仮想的空間をつなぐ新鮮なアイデアや破壊的なソリューションによって、ラグジュアリーの未来を切り開きます。

LVMHは、75カ国から集まった950の最先端ソリューションの中から21のスタートアップを選出しましたが、その48%が女性主導のプロジェクトでした。これらのソリューションは、LVMHメゾンの主要な課題を解決します。受賞者は、LVMHのステーションFインキュベーターのアクセラレータープログラム、ラ・メゾン・デ・スタートアップに招待されます。

「創造性と革新性の融合はLVMHのDNAの核心であり、この21の新しいスタートアップをLVMHの比類なきエコシステムに迎えることができ、大変うれしく思います。リヴィは、ビバテックにおいて重要な役割を担っており、彼女がグループとメゾンの革新的な取り組みを代表することを誇りに思っています」とLVMHグループ マネージングディレクターのトニ・ベローニは述べています。

ラグジュアリーの世界とそのエコシステムの主要な課題を網羅する6つのカテゴリーで、6社のスタートアップが表彰されます。

  • 3D/バーチャル製品体験 & メタバース
  • 社員体験 & 企業の社会的責任
  • メディア & ブランド認知
  • オムニチャネル & リテール
  • オペレーション & マニュファクチャリングの卓越性
  • 持続可能性

また、データ・AI関連の優れたソリューションを提案したスタートアップには特別賞が授与されます。スタートアップのファイナリストから、LVMHイノベーションアワードの最優秀賞が選ばれます。

6月16日に開催されるこの授賞式はリヴィが共同主催し、彼女のバーチャルな住まいで、専門家たちが未来のラグジュアリーのビジョンを共有します。

各カテゴリーに選出されたスタートアップの詳細をご覧ください。

3D/バーチャル製品体験 & メタバース

  • Bitski: メタバーズ間の相互運用を可能にするNFTマーケットプレイスとウォレット
  • BlockBar: ワインとスピリッツの消費者向け直販サイトのNFTマーケットプレイス
  • DressX: 誰もがバーチャルに着こなせるデジタルワードローブ
  • Lingo3D: ブランドがオンライン展示会やバーチャルポップアップを簡単に作成できるソリューション

社員体験 & 企業の社会的責任

  • Bloomin: 社員体験をリアルタイムに測定し分析するプラットフォーム
  • Gamino: 障がい者啓発のためのデジタル研修
  • Lumm: 社員のメンタルヘルスをサポートするツールとトレーニング

メディア & ブランド認知

  • Lumen: デジタル広告の理解と最適化のためのアイトラッキング技術
  • NWO.ai: 検索エンジンやソーシャルネットワークのデータを利用した新しいマイクロトレンドを早期に認識
  • SeenThis: 動画広告の表示を高速化するストリーミング技術

オムニチャネル & リテール

  • Chata: 自然言語からデータベースクエリ言語への動的な翻訳
  • MarqVision: オンライン販売における偽造品検出と削除
  • The ShowCase: ウォッチ&ジュエリーの遠隔ビデオプレゼンテーションのためのPhygitalソリューション
  • Orquest : 社員管理スケジューリングソフトウェア

オペレーション & マニュファクチャリングの卓越性

  • Astrachain: 機密データのクラウド連携と分散保管ソフトウェア
  • Einblick: データ探索、予測作成、処方的インサイトを展開するコラボレーションプラットフォーム
  • TOSHI: 店舗とお客様を結ぶ、ラグジュアリーサービスの最終段階

持続可能性:

  • BioFluff: 100%植物由来の代替毛皮
  • Genesis: 農地土壌質のモニタリング
  • Sweep: 企業のバリューチェーン全体における炭素排出量の測定と最適化
  • WeTurn: 売れ残ったテキスタイルを新しい糸や布に生まれ変わらせる

*LVMHイノベーション・バーチャル・インサイダーのリヴィは、LVMHグループの新しい「イノベーションの顔」として、LVMHのさまざまなデジタルチャネルにおいて、グループとメゾンが主導する革新的なプロジェクトを推進する役割を担っています。また、リヴィは、ビバ・テクノロジーのイベント期間中に行われる、グループが毎年行っているスタートアップ企業のための挑戦の場であるLVMHイノベーションアワードを積極的に支援していきます。

2021年LVMHイノベーションアワードの最終選考に残ったアルタヴァによって3Dでモデリングされ、LVMHファッション&ジュエリーメゾンで着飾ったリヴィは、来る6月15日から18日まで開催されるビバテックのイベントで主役となります。また、LVMHイノベーションアワードの共同司会者としてバーチャルホームからライブ中継を行うほか、ビバテックのデジタル版にも参加し、専門家を迎えてラグジュアリーの未来における大きなチャレンジについて話します。