LVMH、年次報告の発行にあたって2020年のハイライトを振り返る

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「Resist(抵抗しよう)」。LVMHの会長兼チーフ・エグゼクティブ・オフィサーであるベルナール・アルノーは、2020年の年次報告でのメッセージを、闘志をかきたてる言葉から始めました。コロナウイルス感染症のパンデミックの1年となった本当に異例な年に、LVMHグループはウイルスの蔓延との戦いを援護するため結束し、これまでに例を見ないほどの活力を動員してきました。グループの全メゾンで働く人々は、方向性を維持して回復に備えるため、効率性、イニシアチブ、創造性の分野でステップアップを果たしました。

レポートの前文で、ベルナール・アルノーは「Seize the initiative(主導権を握ろう)」と記しています。彼のメッセージはこう続きます。「それが、2020年の初めにこの危機の状況が明らかになり始めたときの私の考え方でした。私はグループ全体にこの闘志を吹き込むためにできることをしました。1年が経過し、世界中を席巻した比類のない公衆衛生危機に対して、LVMHが驚くべき回復力でもって対峙していることを誇りに思います。LVMHの全チームが示した取組みは決して失敗することはありませんでした。その献身的な取組みをここに認め、感謝したいと思います。もちろん、期間や地域によって程度は異なりますが、パンデミックは私たちのすべての活動に影響を及ぼしたことには間違いありません。しかし、チームの尽力によって各メゾンは迅速に対応することができました。問題に集中し、持ち前の強力な進取の気性を失うことなく、効果的な対策を講じて即座に結果を出してきたのです。」

世界的なパンデミックに直面しながらも、LVMHグループの人々は限りないコミットメントを示しました。世界中で、そして特にグループの発祥の地であるフランスでは、無数の連帯的な取組みが行われました。ルイ・ヴィトン、ディオール、ジバンシィの各工房や、ケンゾー、セリーヌ、スペインのロエベの各チームなどはいずれも、保健当局の援助を得ながらマスクやガウン不足を緩和するために行動しました。パルファン・クリスチャン・ディオール、ゲラン、パルファム ジバンシイ、イタリアのブルガリは、大量の手指消毒剤を生産するために生産施設を改造しました。この並外れた敏捷性のおかげで、これらの物資は、医療スタッフの食事と同様に、医療施設、地方自治体、非営利団体、主要なサービスプロバイダーに無料で配布されました。#LVMHJOINSFORCES の旗印のもと、これらおよびその他の多くの行動は、LVMHグループの社会への強力なコミットメントをはっきりと示しました。

その並外れた動員に加えて、LVMHメゾンは無限の創造性を活かし、世界中のお客様にエキサイティングで新しい体験をもたらしました。2020年を通して、それぞれのメゾンが素晴らしい旅への招待を提案したのです。クリエイティブ・ディレクターのマリア・グラツィア・キウリによるディオール 2021 クルーズショーでは、イタリアのレッチェのドゥオーモ広場が魅力で溢れる様子を紹介しました。ヴァージル・アブローによるルイ・ヴィトンの 2021年春夏メンズコレクションでは、パリを出発し、上海とマイアミを経由して東京へと移動する旅に乗り出しました。エディ・スリマンのセリーヌ2021年サマーコレクションではモナコを訪れ、若さを祝福しました。パルファン・クリスチャン・ディオールが特別な花を保護・栽培しているグラースでは、パフューマー&クリエーターのフランソワ・ドゥマシーが姿を消していた伝説の花、グラース テュベルーズを再導入しました。フェンディが進める野心的な「ハンド・イン・ハンド」の取組みでは、トスカーナからヴェネトまで、イタリアの素晴らしいサヴォアフェールを紹介しました。 ブルガリは、バロック様式のハイジュエリーコレクションによって、ローマとその街のバロック様式を称えました。タグ・ホイヤーは、時計製造の専門知識とハイテクの象徴である第3世代の高級スマートウォッチを発表するための舞台としてニューヨークを選びました。コニャックのヘネシー埠頭は、日中の花火ショーの舞台に。メゾンのアイコンであるX.Oコニャックの150周年に合わせて、シャラント川の上空に花火が鮮やかな彩りを添えました。パリでは、ショーメが12 Vendômeのメゾンの歴史が刻まれたホテル・パティキュリエ を復元しました。そしてキューバでは、LVMHがキューバの卓越したラム酒、エミネンテを発売しました。これらすべての出来事がLVMHメゾンの並外れた創造性と、それぞれの創造性のグローバルな共鳴を改めて強調します。

LVMHの2020年のハイライトには、設立以来のグループの中心的な優先事項である、社会的で持続可能な発展イニシアチブの推進が含まれていました。毎年恒例のDîner des Maisons Engagées募金ディナーは、グループの社会的責任とコミュニティへの支援を追求するために、「L’ÉmissionEngagée」としてオンラインで行われました。それに加え、グループの全従業員と対話すことでLIFE 360プログラムの主要な優先事項を共有するためのフォーラムであり、今後10年間の環境イニシアチブを先導することになるLVMH クライメイトウィークでは、行動への呼びかけに全員集合しました。」「Be The Change(自ら変化しよう)」。

将来に目を向けると、2021年からアイコニックなジュエラーのティファニーとそのチームをLVMHグループに迎えることを誇りに思います。 「ワクチン接種がパンデミックの終焉を垣間見せてくれるという希望を持ちながらも不確実な状況が続く中で、LVMHは2021年に世界が望んでいる回復をさらに発展させ、世界のラグジュアリー市場でのリードをさらに確固たるものにするための優れた立場にあると確信しています。」と、ベルナールアルノーは述べています。

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