若手ファッションデザイナーの育成・支援を目的としたLVMH プライズ 2019 – 受賞者

LVMH

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若手ファッションデザイナーの育成・支援を目的としたLVMH プライズ 第6回の最終決戦は2019年9月4日、フォンダシオン ルイ・ヴィトンにて、LVMHグループのメゾンより5人のアーティスティック・ディレクター、ジョナサン・アンダーソン(ロエベ)、クリス・ヴァン・アッシュ(ベルルッティ)、マリア・グラツィア・キウリ(ディオール)、ニコラ・ジェスキエール(ルイ・ヴィトン)とクレア・ワイト・ケラー(ジバンシィ)、さらにはデルフィーヌ・アルノー、ジャン=ポール・クラヴリー、シドニー・トレダノを迎えて行われました。 

審査員団は8人のファイナリストの中から第6回 LVMH プライズの受賞者にテーベ・マググ (THEBE MAGUGU)を選出しました。テーベ・マググ(26歳、南アフリカ出身、ヨハネスブルグに拠点を置く)には30万ユーロの助成金に加えて、多数の専門分野(知的財産、調達、生産と流通、イメージとコミュニケーション、マーケティング、持続可能な開発など)を網羅する専任のLVMHチームによる1年間のメンターシップ プログラムに参加する機会が与えられます。

© DR / LVMH Prize

これまでのように、審査員団は特別賞も贈りましたが、今回よりカール・ラガーフェルド賞と改称し、若手ファッションデザイナーの育成・支援を目的としたLVMHプライズの創設当初から積極的に関与し2019年2月にこの世を去った偉大なデザイナーに敬意を表しました。2019年カール・ラガーフェルド賞の受賞者はヘド・メイナー(Hed Mayner)でした。
ヘド・メイナー(33歳、イスラエル出身)には15万ユーロと専任のLVMHチームによる1年間のメンターシップ プログラムに参加する機会が与えられます。

2016年にアカデミー賞助演女優賞を受賞したスウェーデン人女優、アリシア・ヴィキャンデルからトロフィーが贈られました。なお、このトロフィーはアーティストのジャン=ミシェル・オトニエルが特別にデザインしたものです。

デルフィーヌ・アルノーは次のようにコメントしました。「この度初めて、アフリカからの応募者が受賞したことを大変嬉しく思っています。テーベ・マググは26歳、2019年に選出されたデザイナーの中でも最年少なだけに、その喜びもひとしおです。彼のクリエイティブな作品はメンズウェアとウィメンズウェアのコード、伝統と革新のコードに、ボリュームと伝統的な南アフリカのノウハウを効かせていました。審査員団はヘド・メイナーの現代的なビジョンにも魅了されました。そのコレクションは柔らかなラインと構造、シンプルとラグジュアリーの融合美によりジェンダーの概念に問いを投げかけるものです。第6回はLVMHプライズが年々世界的に広がっていることを証明しました。今年は計100ヶ国以上から総勢1,700人を超える応募がありました。ヨーロッパ、北米、中東、日本、そしてアフリカから、卓越したクオリティの作品を発表してくれた8人のファイナリストに感謝しています。LVMHプライズがテーベ・マググとヘド・メイナー、2人の受賞者にスポットライトを当て、彼らのビジネスの発展支援に貢献することができ、大変嬉しく思っています。」

© Solve Sunsbo

さらにこのほか、若いファッションスクール卒業生3人が注目を集めました。ローマのアカデミア・コスチューム&モーダを卒業したアリス・パリス(Alice Paris)、ロンドンのセントラル・セント・マーチンズを卒業したデイジー・ユ(Daisy Yu)、パリのアトリエ・シャルドン・サヴァールを卒業したジュリエット・トレオレル(Juliette Tréhorel)。3人にはキャリアを開始するにあたり重要なサポートが与えられます。1万ユーロとLVMHグループの3つのメゾンのスタジオに1年間参加する機会です。今年はそれぞれ、ジバンシィ、ルイ・ヴィトン、そしてクリスチャン ディオールに参加します。

若手ファッションデザイナーの育成・支援を目的としたLVMH プライズ 第7回は2020年6月に行われます。