若手ファッションデザイナーの育成・支援を目的とした第9回LVMHプライズ 2022:受賞者

LVMH

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2022年6月2日、若手ファッションデザイナーの育成・支援を目的とした第9回LVMHプライズのファイナルが、フォンダシオン ルイ・ヴィトンにて開催されました。LVMHグループのメゾンからは7名のアーティスティック・ディレクター、ジョナサン・アンダーソン、マリア・グラツィア・キウリ、ニコラ・ジェスキエール、キム・ジョーンズ、ステラ・マッカートニー、ニゴー&シルヴィア・ヴェントゥリーニ・フェンディが参加し、同じくデルフィーヌ・アルノー、ジャン=ポール・クラベリー、シドニー・トレダノが出席しました。 

ファイナリスト8名の中から、審査員がLVMHプライズを授与したのは、ロンドンを拠点とするイギリス人デザイナーであり、ウィメンズウェア/メンズウェアを扱うブランドS.S. Daleyの創業者、スティーブン・ストーキー・デイリー(25歳)でした。
彼には30万ユーロの基金が贈られ、LVMHの専門家チームから1年間指導を受けることになります。
授賞式では、女優のケイト・ブランシェットがLVMHプライズを発表しました。

また、審査員がカール・ラガーフェルド賞を授与したのは、ベニスビーチを拠点とするアメリカ人デザイナーであり、ウィメンズウェア/メンズウェア/ジェンダーレスコレクションを扱うブランドERLの創業者、イーライ・ラッセル・リネッツ(31歳)、そしてニューヨークを拠点とするアメリカ人デザイナーであり、メンズウェアブランドWinnie New Yorkの創業者、イドリス・バログン(29歳)でした。両者はそれぞれ15万ユーロを受け取り、LVMHグループによる1年間のメンターシップを堪能することになります。
イベントでは、オリンピックのスキー競技で金メダルを獲得したアイリーン・グーが、カール・ラガーフェルド賞を発表しました。

デルフィーヌ・アルノーの声明:「LVMHプライズ 2022が、S.S. Daleyのスティーブン・ストーキー・デイリーに贈られたことを大変嬉しく思います。  彼は、英国上流階級の文化のクラシックを取り入れることで、テーラリングのコードを独自のスタイルに仕上げています。今年の審査委員会で決定したカール・ラガーフェルド賞の受賞者の一人、ERLのデザイナーであるイーライ・ラッセル・リネッツは、ベニスビーチと出身地であるカリフォルニアの文化を表現し、喜びにあふれた、クールで官能的なウェアを制作しています。もう一人のWinnie New Yorkのイドリス・バログンは、メンズウェアの定番からインスピレーションを得て、カラフルでエレガントなコードを刷新しています。 
ファイナリスト全員の努力を讃えるとともに、その優れた才能と創造性に拍手を送りたいと思います。また、それぞれの分野で卓越した人物であり、私たちにインスピレーションを与えてくれる存在として、ケイト・ブランシェットとアイリーン・グーには、本日ここにお集まりいただいたことに心から感謝しています。最後に、今回のプライズに関わり、若手の創作を支援してくださった、素晴らしい審査員の方々にも感謝します」

さらに、ファッションスクールを卒業した3人の若者が表彰されました。表彰されたのは、フィリッポ・ベンダンティ(Università Iuav di Venezia、ヴェネツィア)、ミリアム・グリフィス(Central Saint Martins、ロンドン)、バレリア・パスコ(Les Ateliers Alix、パリ)です。それぞれ1万ユーロを受け取り、LVMHグループの3つのメゾン、ディオールのウィメンズウェア、ルイ・ヴィトンのウィメンズウェア、ディオールのメンズウェアのスタジオに1年間所属することになります。

グローバルな環境戦略を実施しているLVMHグループと同様に、若手ファッションデザイナーの育成・支援を目的としたLVMHプライズでも、受賞者が環境問題をデザインや生産過程に取り込めるよう支援したいと願っています。受賞者にはそれぞれ具体的なメンタープログラムのほか、グループのファッション・レザーグッズブランドのデッドストック素材に新たな価値を与える、Nona Sourceのプラットフォームで使用可能な2万ユーロ、1万ユーロの資金が提供される予定です。

若手ファッションデザイナーの育成・支援を目的としたLVMH プライズの第10回は2023年に開催されます。