ディオール、2021 クルーズ コレクションをイタリアのプーリア地方にて開催

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ディオールのクリエイティブ・ディレクター、マリア・グラツィア・キウリはメゾンの2021年クルーズ コレクションをイタリアのプーリア地方、レッチェのドゥーモ広場で開催しました。無観客で行われたランウェイショーは、ディオールの遺産にプーリアの伝統やクラフツマンシップを融合させた共同作品です。自身にとって思い入れのある土地へのオマージュとして、マリア・グラツィア・キウリは大勢の地元アーティストや職人を招待しコレクションを完成させました。

 

何か月もの準備を経て、壮麗なセッティングの中ディオールの2021年クルーズ コレクションは実現しました。プーリア地方南部に位置するレッチェの中心にて、ソーシャルディスタンスのガイドラインに従いモデルたちは観客のいないランウェイを歩きました。このライブ配信ショーは単調なポストカードのような風景を軽く飛び超え、プーリア地方を称えるクリエイティブなジャーニーとなりました。

プーリアはクリエイティブ・ディレクターにとって、ディオールのウィメンズ・コレクションを手掛ける上では常に特別な位置にあり続け、自身の最新のクリエイションのスタート地点となる場所です。人類学者のエルネスト・デ・マルティーノがプーリアの伝統について記した文章が、この土地の人々のルーツを探求する欲求へと彼女を駆り立てました。そのプロセスの一環として、キウリは現地の職人やアーティストにいくつかのクラフト作品を手伝ってもらうよう招待したのです。

© Teresa Ciocia

「合唱作品」としてコレクションを創作する自身のモチベーションについて、イタリア人デザイナーのキウリはこう語っています:「この期間中、私は共同の取り組みに新たな一面を与えようと模索しました。デメリットであるはずの隔たりは、私たちの日々の生活に異なる視点をもたらし、強さと想像力を与えたのです。」

キウリはまた、ブランドを象徴する一連の「バー」ジャケットに用いたル・コスタンティン・ファンデーションのファブリック等、現地の素晴らしいサヴォアフェールにスポットライトを当てることを望みました。アトリエのモットーである「Amando e cantando(愛し、歌うこと) 」をスカートの背面にあしらっています。

アーティストのピエトロ・ルッフォは麦の穂の広がる畑を想像し、軽量なコットンロングドレス、シャツやパンツのデザインに落とし込むことで夏の風景を再現しています。マリア・グラツィア・キウリはまた、地域の素晴らしい建築物の数々を浮きだたせる、現地の色とりどりのイルミネーション「ルミナリエ」からインスピレーションを得ました。このイルミネーションはアーティストのマリネッラ・セナトーレによって再解釈され、その命を吹き込んだコレクション中のスカーフに広がる比喩的なモチーフは、オープンワークと刺繍の装飾を特徴としています。

プーリアへの真のラブレターであるディオールの2021年クルーズ コレクションは、マリア・グラツィア・キウリとディオールの職人の創造性あふれる才能によって高められた、この地方の文化やクラフト探求への招待状です。