CSR ロードマップ 2025

すべての個性を生かす

50%
重要な役職を務める女性の割合

2%
障がい者雇用率

100%
差別禁止に関する研修を受けた採用担当者の割合

30
アメリカでの先住民、黒人、有色人種による指導的ポジションの割合(2026年)

WCAG 2.1 AA規格に準拠した当社ウェブサイトの
デジタルアクセシビリティを確保する

従業員の健康、安全、幸福のために行動する

100% 安全衛生憲章の5つのコミットメントの達成率

  1. 安全衛生上の問題を特定する。
  2. 安全と衛生に関する行動計画を立案する。
  3. 安全衛生プロセスを管理する。
  4. 安全衛生プロセスに全従業員を参加させる。
  5. 安全な勤務環境のために、ポジティブな文化を維持する。

LVMH公正賃金15原則の遵守

優れたノウハウの継承

22,000
人 「Les Métiers d’Excellence」に採用された数(2024年)

3,000
人 プログラム「Excellent!」を通じて、卓越した職業について学んだ中高生の数

思いやりのある社会を目指して

100%
のメゾンが、従業員に公益となる行動にコミットする機会を与える

 

ダイバーシティ&インクルージョン

本質的なダイバーシティと、選択的なインクルージョン。

LVMHは、元来ダイバーシティを備える企業であり、その従業員は4世代(平均年齢34歳)にわたり190を超える国籍から構成され、80ヶ国を超える国々に拠点を置いています。

調達や製造施設から小売に至るまで、バリューチェーンのすべてのリンクにおいて、従業員は何百ものメティエの富を包含しています。どんなバックグラウンドを持っていても、その人のユニークさ、才能、特異性を強く信じています。

LVMHでは、視点の違いを大切にすることで、ビジネスをより創造的に、より革新的に、そしてより強くすることを日々目指しています。

インクルーシブであることは、贅沢なことではありません。それは、選択です。

そして、それは皆が取り組むべき課題なのです。

 

 

 

 

私たちが取り組むのは...

誰もが成長し、革新をもたらし、長期的な業績に貢献できるよう、敬意に基づいたインクルーシブな文化を育むこと。

従業員、パートナー、顧客など、LVMHのエコシステムに関わるすべての人々が、歓迎され、尊重され、表現されていると感じるインクルーシブな経験を、職場環境を超えて提供すること。

LVMHでは、ダイバーシティ&インクルージョンが、すべての事業において横断的に取り組まれています。世界各地でさまざまな挑戦と機会があり、才能あふれる人々がグループを横断して日々革新を行い、境界線を越えるために共通の目標に向かって努力しています。

LVMHの行動における3つの柱は

LVMHとそのメゾンは、インクルーシブな慣習を従業員のエンプロイージャーニー全体に組み込んでいます。

パートナー

LVMHとそのメゾンは、サプライチェーン全体にインクルーシブな慣習を取り入れています。

イメージ

LVMHとそのメゾンは、マーケティングキャンペーンから店舗での体験に至るまで、インクルーシブな慣習を取り入れています。

 

私たちの目標


50%
2025年までのグループの要職に占める女性の割合、賃金平等

2%
障害のある人の雇用
2025年までに

30%
北米の要職に占める黒人、先住民、有色人種が占める割合

 

現地では、社員が毎日活動しています

また、地域ごとの従業員ネットワークでは、世界中の才能あふれる人々がさまざまなテーマに取り組み、LVMHのグループ文化をより深く理解し、育てています。グループレベルでは、EllesVMH、すべてのLVMH Pride、北米のLVMH Employees of African Descent(LEAD)が成長を続けています。
また、各メゾンの中には、地域に密着したテーマを扱うネットワークも数多く存在しています。

また、LVMHのメゾンは、それぞれの状況や戦略に合わせた取り組みを行っています。この指標は、ジェンダー平等、LGBTI+、障がい者、出自(国・社会)、世代、包括的文化(包括的文化の醸成に貢献し、当社の人材、パートナー、顧客の経験全体を向上させる取り組み)という6つの側面から、グループ全体のダイバーシティ&インクルージョンの取り組みを促進するものです。

 

倫理とコンプライアンス

Métiers d’Excellence LVMH

原料調達から、製造、セレクティブリテールに至るまでのバリューチェーンは、これらのメティエによって支えられています。私たちのビジネス全体の卓越性を確固たるものにしているのは、こうした優れた能力に他ならないのなのです。

これらのメティエには共通して、技術的なサヴォアフェールの熟知のほか、それぞれの芸術的アプローチ、対人関係におけるアプローチが必要ですが、世界中でどんなプロフィールの人でも挑戦できるものです。

私たちは、ユニークであまり世に知られていない、グループとメゾンにとって必要不可欠なサヴォアフェールを継承していくため、出身地を問わず新しい世代の若者を惹きつけ、優れた人材を採用していきたいと考えています。

Les Métiers d’Excellenceのミッションとは:

  • 私たちのメティエを永続させるため、優れた人材を採用し継承していくこと
  • メゾンの中で、才能や技能の価値を高め発展させていくこと
  • 世界でも類を見ないLVMHグループが有する、卓越したサヴォアフェールの遺産を世に示していくこと、そしてグループの活動を世間にアピールしていくこと

私たちの責任はこうしたメティエを確実に永続させ活性化していくことです。LVMH執行委員会と、各メゾンの社長が署名した「We For We」協定によって、私たちは以下の項目に取り組むことを宣言します:

  1. Métiers d’Excellenceの職種目録を作成し、とりわけ技術習得に長い期間を要するハイレベルのメティエや、担い手が不足しているメティエを永続させていくことを保証します。
  2. 各分野でメティエを育成していく必要性に応えるため、継続教育の制度などを活用し、キャリア人生に沿ってトレーニングを促進します。
  3. 未来のMétiers d’Excellenceのために、革新性と創造性を積極的に取り入れながら、必要な技能やサヴォアフェールを事前に見極める。
  4. 異なるメティエの間で、他分野にわたる活発なコミュニケーションを促す。
  5. 理論と実践を組み合わせた、アルテルナンス制度や見習い訓練制度を支援する。
  6. チューター制度の実施や、より広い意味で、世代間での技術の伝承を奨励する。
  7. 才能ある若者たちや、キャリアチェンジを図る人々の労働市場での能力を高めサポートする。
  8. 多様性という観点から才能を評価し、人事基準に沿った形で、グループでの機会平等を促進する。
  9. Métiers d’Excellenceの発展に繋がる組織(団体、協会、教育機関)とのパートナーシップを結び、連帯的なメセナ活動をサポートする。
  10. サヴォアフェールにスポットライトを当てて認知度を最大限に高め、職種への関心を高める。

“You and ME”

グループのソーシャルアクションプランに組み込まれている、恵まれない地域出身の若者たちの就業支援を行うこのイベントは、次年度の新学期に向けた採用キャンペーンのキックオフとなります。  また同時に、若者たちやキャリアチェンジを希望する人々との出会いの場として、メゾンの見習い職人や採用担当者、教育施設や大学の責任者たちと対話する機会を提供するのみならず、LVMH内の卓越した職業(métiers d’excellence)について、またLVMH Institute for Professions of Excellenceが提供するプログラムについて彼らに紹介するチャンスでもあります。

LVMHの「Les Métiers d’Excellence」は、未来の才能に出会うため、2月15日から3月29日まで新しい「You & ME」ツアーをフランスの5都市で開催します。2022年に開始されたこの取り組みは、LVMHグループのインクルーシブな取り組みの一環として、クリエーション、クラフト、カスタマー・エクスペリエンスの職種(販売、ホテル、レストランなど)の若者や再教育中の人々の雇用適性を開発し、適切なトレーニングへの誘導と求人へのアクセスを提供することを目的としています。今回のオリエンテーションと採用説明会で、参加者は280以上のサヴォアフェールに関わる職種を発見し、2023年にフランスで募集される3,500以上の求人(アルテルナンス契約、インターンシップ、有期契約、正社員契約)に応募することができます。

「Excellent !」プログラム

グループおよびメゾンで働く社員が、中学生たちにクリエイティブ、クラフト、リテール&セールス分野でのサヴォアフェールを要するメティエについて紹介しました。

このイニシアティブには、120人以上の中学生たちが参加しました。

この活動は、フランス国内の他の多くの中学校でも実施を拡大していく予定です。

LIFE 360

すでに27年間にわたって、LVMHは環境保護への取り組みを成長戦略の柱に掲げてきました。2012年にLIFE(LVMH Initiatives For the Environment/環境に対するLVMHのイニシアティブ)プログラムを始動してから、この戦略はさらに加速し、持続可能な成長という概念はグループ傘下のメゾンの戦略計画の中にしっかりと定着しています。

2016年、LIFEプログラムは環境パフォーマンス改善への取り組みをよりいっそう強化しました。期限を2020年に設定し、すべてのメゾンが共有する4つの具体的な目標を定めました。製品製造に関連する環境パフォーマンスの改善、原材料の調達過程において最高レベルの基準の適用、そして、全拠点における環境パフォーマンス指標の向上と、CO2の排出量削減です。

これらの目標は達成されただけでなく、目標値を超える結果ももたらされました。そこでLVMHは、LIFE 2020プログラムの継続にあたり、さらに野心的な計画、LIFE 360を設定しました。この新たな戦略は、2023年、2026年、2030年という3つの期限と、4つの柱で構成される製品に関する行動目標を掲げています。

  • 生物多様性の保護:ユネスコとのパートナーシップによる『人間と生活圏計画』のサポート、ならびに、ワイン & スピリッツ事業で展開している再生農業のパイロットプログラムの推進という、2つのアクションを中核として取り組みます。LVMHはこの他にも、森林保護団体Canopyとのパートナーシップを結び、森林保全活動に取り組んでいます。
  • 気候変動に対する取り組み:LVMHは、エネルギー消費量のパフォーマンス改善に向けた努力を引き続き継続していきます。製造拠点や販売店舗でのCO2排出量にフォーカスし、とりわけ、製品の製造に関わるものではなく、輸送や素材調達、使用方法といった製品のライフサイクルにおけるさまざまな過程での排出量の削減を目指します。
  • 循環経済の推進:売れ残った商品や、在庫素材を活用した衣類の製造、代替素材の開発研究など、リサイクルシステムの確立に取り組みます。
  • 透明性の保証:製品のトレーサビリティに関する情報をよりいっそう求める社会のニーズに応えます。

LVMH クライメイトウィーク

また、LVMH クライメイトウィークは、パートナー企業に向けてグループが定義した49のソリューションを紹介する機会でもありました。中でも、LVMHイノベーションアワード2020でファイナリストとなったスタートアップ企業Dessertoは、メキシコで栽培されたサボテンを原料とする植物由来のレザーを開発し、レザーグッズとパッケージの両方でこの素材が採用されました。Secante社は、オーダーメイドのLED照明を創作しています。さらに、Celsius社が提供する、地熱エネルギーを利用した建物の冷暖房ソリューションは、炭素排出量を抑えながら快適な温度を保ちます。

LVMHクライメイトウィークは、LIFE イン・ストア・アワードで締めくくられ、LVMHメゾンの店舗での環境パフォーマンスを向上させる、秀逸で革新的な7つのソリューションが表彰を受けました。

IUCN(国際自然保護連合)

MAB : 人間と生活圏』計画において、ユネスコとのパートナーシップを締結

2019年、LVMHは政府間科学政策プログラムである『人間と生活圏』(MAB=Man and the Biosphere)計画を支援するため、ユネスコと5年間のパートナーシップ契約を結びました。この国際的協力関係の目的は 生物多様性の保全を推進するために世界レベルで行動を起こすこと、そして国連が採択した目標に矛盾しない、持続可能なベストプラクティスを実行に移していくことです。

ユネスコ-LVMHによるこのプロジェクトでは、2つの主要な課題への取り組みに貢献します。1つは、森林と土壌の再生。もう1つは、持続可能な雇用、そして代替収入源を創出することです。地元市民が森林伐採に頼ることなく、経済的収入を得られることを保証します。

このパートナーシップは、森林破壊が進むアマゾン地域に対し5年間にわたり5百万ユーロを投じた、共通プロジェクトによって具体化されました。森林破壊現象は、この地域のエコシステムに対する大きな脅威となっています。

またこの取り組みは、人間と自然とが調和して暮らすことを可能にするというユネスコが掲げる目標と、自然と創造性とを結びつけ『新しいラグジュアリー』を実現させようとするLVMHの目標とを両立しています。会議中、開会式と「CEOサミット」の2度にわたり、ユネスコ事務局長のオードレー・アズレーと、LVMHイメージ&環境部門ディレクター、アントワーヌ・アルノーの2人によって、この目標が強く打ち出されました。

共同パビリオンの出展

共有スペースの中で、ユネスコとLVMHグループおよびグループメゾンは、生物多様性についての互いのビジョンと具体的なアクションの展示を行いました。『ACT(All Committed To)』をテーマとした複数のスペースを設置し、生物多様性の保全に向けて、ユネスコとLVMHがどのように協働しているかを示しました。

  • 『ACT Together』では、政府間科学政策プログラム「人間と生物圏(MAB)」計画に取り組む、LVMHとユネスコのパートナーシップについて説明を行いました。
  • 『ACT for Conservation』では、ユネスコとLVMHが持続可能な自然資源の管理において展開している、革新的なソリューションを取り入れた活動事例についての詳細を展示しました。
  • 『ACT for Sustainable Use』では、生物多様性がかつてないほどに減少している中で、生物多様性の保全と持続可能な資源の利用を両立させながら、持続可能なアクションを確実に行うために、どのようにユネスコとLVMHが協力しているかを紹介しました。
  • 『ACT for Innovation』では、ユネスコとLVMHが地球保護のために、新たなツールをどのように開発しているかを説明しました。生き物たちから発せられる兆候を認識し、理解し、尊重する人間のキャパシティを強化し、自然と共に進化していくため、連帯的な結びつきを強めることを目指します。

アーティスト、ティイス・ビアスティカーによるインスタレーション『Wither

会議の一環として、LVMHはアリス・オドゥワンがキュレーターを務める「アート・オブ・チェンジ21」が企画した展覧会「Biocenosis21」を後援しました。グループは資金援助を行ったほか、ティイス・ビアスティカーが手掛けた特別作品『Wither』を、ユネスコ x LVMHの共同パビリオンで展示しました。

このオランダ人アーティストは、ユネスコとのパートナーシップにより、エコロジーとテクノロジーとをかけ合わた彫刻作品で森林破壊データを視覚的に表現し、来場者の関心を高めました。

LIFE イン・ストア・アワード

2016年に創設された「LIFE イン・ストア・アワード」は、2年に1度、グループの店舗の環境パフォーマンスを向上させた革新的な取り組みを、独立した機関によってラベル付けされた賞で表彰しています。LIFE イン・ストア・アワードは、単なる賞ではなく、グループに属する各社の継続的な改善のための指針やインスピレーションの源となることを目指しています。エンベロープ、照明、室内の空気質、エネルギー、インテリアデザイン、メンテナンスなどのトピックをカバーしています。

2020年は、5人の受賞者に7つの賞が贈られました。エンベロープデザイン(断熱)とエネルギーマネージメント(地熱):ルイ・ヴィトン フィレンツェ店。照明(19ワット/m²)とインテリアデザイン(材料のトレーサビリティ):ブルガリ ミラン モンテナポレオーネ店。「Air Quality」(空気質)賞:ロロ・ピアーナ ミュンヘン店。メンテナンス:ベルルッティ パリ サントノレ店。前進(特別枠):1年間で1平方メートルあたりの照明の電力密度を半減させたクリスチャン・ディオール

2020年、CSTB(フランス建築科学技術センター)は、LIFE v4基準が、最もよく知られた規格であるLEEDと同等か、いくつかの基準ではLEEDより厳しいことを公表しました。このため、グループの各社は、国に関係なく、またすべての店舗構成について、環境パフォーマンスを測定することができます。

3年前から、各社の建築家、ビジュアルマーチャンダイザー、ソーシングマネージャーは、材料とエネルギーの面で最も経済的なプロジェクトを開発するために必要な専門知識を得ることができる無料のオンライントレーニングを受けています。トレーニングは、バッジ(ブロンズ、シルバー、ゴールド)を取得することで有効となります。また、グループでは視察や会議を企画することで、クリエイティブな人々に、節度を守りながら「ワオ」と驚かせる効果を生み出すためのインスピレーションを与えています。