ラシェル・マルアニは2012年初めにフレッドのCEOに就任。1936年の創立以来、ジュエリーの技を磨いてきたメゾンの舵取りを担っています。
「フレッドで現在のポジションに就く前から、LVMHグループのことはよく知っていました。と言うのも、2005年からセフォラでCRM (顧客関係管理)とeコマースの責任者として働いていたからです。7年間の体験は非常に刺激的で楽しく、有意義なものでした。在職中、セフォラは劇的に成長し、顧客マーケティングもその成長に大きく貢献しました。おかげさまで、セフォラはもとより、グループ内での私の認知度が上がり、その結果、私はセフォラのマーケティングディレクターに任命されました。
私がセフォラで昇進し、そしてフレッドのトップに就任できたのは、何をおいても、私がLVMHグループのことを深く理解できるよう支えてくださった方々のおかげです。またLVMHグループの環境も、良い刺激になりました。ここでは相手を信頼し、高い期待をかける文化が培われています。私は人事部に対して、いつも自分の将来の目標を明確に伝えていましたが、それに対する対応にも、そうした文化がよく表れていました。彼らの存在は、私個人のキャリアプランの成功にとっても不可欠なものでした。
ジュエラーがお客様に贈るのは感動とストーリー。常に新しいものを生み出していかなければなりません。お客様の要望を満たすだけでは不十分です。私がいつも言うことは、私たちの毎日の仕事は、あらゆる場面で、未来のラグジュアリー体験を作り出すことです。時代を超えて残るために、そしてエレガンスが年代を超えて存続するためには、それが必要なのです。今、私は遺産を受け継ぐように、フレッドをゆだねられました。この大切な遺産を育て、発展させることが私の責務です。私たちはいつも、3年後、10年後のフレッドがどうなっているだろうか、お客様の目にどう映っているだろうかと想像するよう努めています。それが私の使命であり、LVMHグループにはその達成を支える体制が整っています。」