ヌリア・クリュエル

ロエベ・パルファンの調香師 

専門とする職業は?

私は、メゾン ロエベ・パルファンの調香師として、香水はもちろん、キャンドルやソープを含むメゾンのコレクションなど全ての製品の香りを創作しています。提供されたコンセプトから、それに最も適した成分を選び、香りの様式を創作していきます。それは、科学的かつ芸術的な仕事です。香水を構成するさまざまな分子をどのように調合していくかを熟知する必要がある一方で、自分の記憶や想像力を駆使して自分の作品を作り上げていく作業です。

経歴は?

化学を勉強したのは、やはり香水を作るには科学的なバックグラウンドが必要だと考えたからです。その後、インターナショナル・フレーバー・アンド・フレグランス(IFF)でキャリアをスタートさせ、ここで調香師としての経験を積みました。私は、2018年にメゾン・ロエベ・パルファンに参入し、以前はメゾンに存在していなかった新しいコレクションを発表するなど、さまざまなことに挑戦してきました。

この職業に求められる主な資質とは?

よく利く鼻を持つことでしょう!好奇心も大切ですね。好奇心を持つことで、新しいことを学ぶことができ、創作に対する新しいアイデアを生み出すことができるのです。もちろん技術力も必要ですし、香水を創作するために身につけたサヴォアフェールを向上していくことも大切だと思います。とはいえ、やはり鼻は私にとって毎日の仕事道具ですから、一番大切なものです。

エピソードはありますか?

エピソードというほどでもないのですが、2020年に発表した「ポーラ・イビサ」コレクションの香水は、とても誇らしかったです。今回初めて、ジョナサン・アンダーソンが監督を務めるメゾンのファッション部門と協力して、コレクションを際立たせるフレグランスを創作しました。この作品は、パンデミック時に立ち上げたもので、多くの労力を必要とする野心的なプロジェクトだっただけに、とても誇りに思っています。