オロール・デュボワ

メゾン フランシス クルジャン

グローバル人材育成およびカスタマーイベントマネージャー

職業は?

メゾン フランシス クルジャンのグローバル人材育成とカスタマーイベントの責任者を務めています。仕事内容としては、人材育成戦略を考案し、それぞれの地域を担当するチームと協力しながら、開発されたツールやコンテンツを活用してこうした戦略をグローバルレベルで展開しています。お客様にメゾン フランシス クルジャンの世界観を体感していただくためのさまざまなフォーマットのイベント開発にも携わっています。こうした業務と並行して、メゾンのマスターパフューマーであるフランシス・クルジャン氏と協力しながらメゾンの多彩なクリエイションを体感して評価し、言葉という表現に落とし込んでいます。

この職業に求められる主な資質とは?

香水とクリエイションの世界を愛し、サヴォアフェールに対する理解があることです。パートナー企業や顧客の声に耳を傾け、香水との出会いの場を創出することで、こうした人々に喜びを届けるのが私たちの仕事です。これは、その人にとって特別な瞬間を意味する香水をその人に提案することでもあります。香水は目に見えない特殊なサヴォアフェールに支えられていますが、それ以上にエモーションや感覚という親密な感情と結びついています。だからこそ、相手の言葉からその人が求めている香水を分析し、その人に合ったものを提案し、香水のストーリーを語ることは必要不可欠です。それにはある種の直観が求められますが、それは好奇心や経験、香水の誕生のきっかけとなったインスピレーションをシンプルかつオーセンティックな方法で語る力とともに自ずと育まれるものでもあります。

この職業で感動を覚えることは?

このメティエは、多種多様な対話者との数えきれないほどの交流によって育まれる多面的な仕事です。そのなかでも私は、この仕事ならではの2つの特殊なことに特にやりがいを感じます。ひとつは、クリエイターであるクルジャン氏との交流です。これは私に大きな充実感を与えてくれます。もうひとつは香水に詳しくない人、あるいは香水を知らない人にこの世界を紹介し、香りやエモーションを感じてもらうことです。香水の世界の素晴らしさを分かち合うことは、大きな満足感を与えてくれます。私は、フランシス クルジャンというフレグランスメゾンと人々をつなぐ橋渡しのような存在なのかもしれません。

一番嬉しい褒め言葉は?

香水に対する私のアプローチと私が語るストーリーに感動したと言ってもらえるのは、私にとってこの上ない賛辞です。私が語るストーリーは、クルジャン氏がクリエイションを通して表現しているものです。こうしたものは、エモーションを通じて伝えることができます。

記憶に残るエピソードを教えてください

以前、クルジャン氏のアメリカ出張に同行する機会がありました。アメリカで予定されていた一連のカスタマーイベントにクルジャン氏が参加したのです。あまりの驚きに、私は唖然としてしまいました。なぜなら、それはまるでロックスターに同行するような経験だったからです。百貨店は人であふれ、人混みをかき分けて進まなければいけませんでした!そこで私は、人々の人生において香水がいかに重要なものであるかを理解しました。メゾン フランシス クルジャンの香水がその独創性と本質を支えるサヴォアフェールによってこれほどたくさんの人を感動させられることを目の当たりにした瞬間でした。