ヴェロニク・クルトワ

(パルファン・クリスチャン・ディオール、ブランドジェネラルマネージャー)

© Jérôme Bonnet / DR

パリのパルファン・クリスチャン・ディオール本社に勤務するヴェロニク・クルトワは、製品からオンラインおよびオフラインの広告、さらにキャンペーンイメージとなるセレブリティの対応に至るまで、メゾンのクリエイション開発すべてを統括しています。

「私はパフューム業界で基本的な経験を積んだ後、2000年にゲランのフランスにおけるオペレーショナルマーケティングマネージャーとしてLVMHに加わりました。その後、ディオール・クチュールのオペレーショナルマーケティングディレクターを務め、2012年にパルファン・クリスチャン・ディオールのブランドジェネラルマネージャーに就任しました。

LVMHでの経験を通して、さまざまな分野を深く理解することができましたし、LVMHグループの社員は常に自分のキャリアを築き、最高を目指すよう大いに期待されていることもわかりました。LVMHでは、あらゆるものが高水準です。ディオール・クチュールの縫製師の緻密な針遣いから、ゲランのパフュームボトルを飾る「ダーム・ド・ターブル」の比類なき手仕事まで、あらゆるメティエに抜きんでています。

水準の高さは、メゾンのルーツを活かしたクリエイティビティにも当てはまります。ジャドールがその良い例です。1999年に発売されたこのウルトラフェミニンなフローラル系フレグランスは、当時のトレンドに逆行するものでありながら、ムッシュ・ディオールが定めた基本理念を表現していました。ボトルはメゾンを象徴する貴重な遺産、アンフォラをデザインしたもの、製品名の「ジャドール」は、まさにディオールと同じように、どこの国の言葉でも発音することができました。

ジャドールはその後も快進撃を続けています。これはほんの一例にすぎませんが、「伝統と革新」がLVMHの考えるラグジュアリーの定義に沿ったいかに力強いコンセプトであるかがそこによく表れています。ディオール・クチュールでの2年間を経て、現在はパルファン・クリスチャン・ディオールのブランドジェネラルマネージャーを務めています。おかげでクリスチャン・ディ オールの人柄を表す並外れた感動的なストーリーを知り、彼がいかに洞察力のある天才クリエイターだったかが理解できました。ディオールの原動力であった卓越性の追求は、今も同じように生きています。しかもそれは、とてつもなくクリエイティブな自由と結びついてます。私はこの規律と創造性の共存を本当にすばらしいと思っています。何故ならば、クリスチャン・ディオール自身も言っているように『規則による制約がなければ、創作の自由もない』と思います。」