ロベルタ・ノヴェッロ

(DFSイタリア、人事部ディレクター)

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ロベルタ・ノヴェッロはこれまで20年以上にわたり、LVMHグループの様々なメゾンで人事に携わってきました。彼女が持つ幅広い経験は、ヴェネツィアでヨーロッパ初のDFSの店舗、Tフォンダコ デイ テデスキをオープンさせるという、複雑なプロジェクト実現の上でかけがえのない資産です。

「私は人に魅力を感じます。誰もがそれぞれに異なり、変わり続けるからです。人と交流するには柔軟性、好奇心、共感が必要です。私は文学と古典ギリシャ語を学んだ後、人に対する情熱に導かれて人事部門でのキャリアを目指すことになりました。人材管理の修士号を取得し、最初に得た職はセフォラでの人事開発マネージャーでした。その後はセリーヌの人事マネージャー、およびルイ・ヴィトンの人事部長を中心として、20年間にわたりイタリアで人事に携わりました。LVMHでキャリアを積んできたのは、第一にこのスキルレベルで並外れた人材を管理することには、大きなやりがいがあるからです。ここには様々な部門、企業文化、スキルの点で魅力的な機会を提供する選択肢が山のようにあります。

私の現在の役割がまさにその例です。私は美容部門とオートクチュール部門を経て、現在は特別な任務を帯びてセレクティブ・リテーリング部門に身を置いています。2015年9月にDFSからイタリアでの人事を任されたのです。目標は、一年をめどに、DFSグループのヨーロッパ初の店舗、Tフォンダコ デイ テデスキのために400人規模の体制を整えることでした。これは非常に刺激的なプロジェクトです。時間的制約の厳しさと採用人数の多さという課題以上に、米国で創業し、以降は主にアジアで成長してきた企業が新たに進出する市場について、深い理解が求められるからです。この点で成功のカギとなるのは、LVMHグループのヨーロッパにおける経験と組み合わされた、DFSの力強いアイデンティティと幅広い専門知識です。同じく重要なことは、まず人事チームを固めることなど、優先順位を定める能力が私たちに備わっていることです。人事部長は中国とイタリアという2カ国の文化を持ち、ラグジュアリー業界での経験が豊富ですし、給与・各種手当を担当するマネージャーはイタリア市場における同分野で幅広い経験を積み、国際的な慣行にも精通しています。同時に私たちは、学位だけに目を向けるのではなく、ブランドの卓越に対するこだわりと一致する際立った個性を備えた人物を選ぶなど、新しいことに挑戦し、リスクを取ることもためらいませんでした。もう一人の好例は、かつて上海でファッション部門のオペレーショナルアドバイザーを務めた、ヴェネツィア出身の研修・開発部長です。

私は今日、私たちが収めた成果と見出したシナジーに大変満足しています。このイニシアティブから、複雑で特殊な環境がいかに人々のやる気を引き出し、将来の成功に対する明確なビジョンをもたらすかが明らかになりました。このような機会にブランドの歴史とルーツに目を向けることも、同じく刺激になります。DFSの人事のDNAは、いまだかつてない力強さで「伝統と革新」に共鳴しています。